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» 2015年02月12日 07時00分 UPDATE

スマートハウス:戸建住宅で「ゼロエネルギー」は本当に可能なのか (1/2)

積水化学工業は2015年2月、太陽光発電システムを搭載した住宅の電力収支について、調査結果を発表した。政府のいうゼロエネルギーを達成した住宅は66%に達している。光熱費では、全調査対象の中央値でも年間1万7000円の黒字だった。

[畑陽一郎,スマートジャパン]

 光熱費が実質的に不要になる夢の住宅「ゼロエネルギーハウス(ZEH)」。一次エネルギーの消費量が正味(ネット)で0となる住宅として、日本政府が2020年にも新築住宅の標準とする目標を掲げている。

 このような目標にはどの程度の現実味があるのか、積水化学工業が2015年2月9日、調査結果*1)を発表した。同社が調査対象としたのは、太陽光発電システムとHEMS(家庭用エネルギーマネジメントシステム)を導入した同社の「セキスイハイム」。2013年1月から同12月に入居した全国の3545戸について2014年1月から同12月の年間消費電力量と発電量、電力量の収支を調査した。

*1) 「太陽光発電システム+ホームエネルギーマネジメントシステム搭載住宅の電力量収支実邸調査(2014)」と呼ぶ。2013年にはアンケートを用いた「太陽光発電実邸アンケート調査(2012)」を発表しており、HEMSを利用した調査結果は2014年発表(関連記事)のものに続いて今回が2回目である。いずれもオール電化住宅が調査対象である。

yh20150212ZEH_circle_375px.jpg 図1 ゼロエネルギーハウス(ZEH)の割合 出典:積水化学工業

 調査の結果分かったことは大きく3つあるという。第一にゼロエネルギーを達成できた住宅は全体の約17%であり、これは前年よりも約4ポイント増加した(図1)。図1で青く示した部分だ。政府は補助金事業として2014年度に「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業」を進めている。この条件に当てはまるのが、青色と黄緑色の部分だ。黄緑色の部分は家電の消費電力を差し引いてゼロエネルギーになっている住宅である。

 第二にゼロエネルギーを達成できた住宅の光熱費収支は約11万5000円の黒字だった。第三にゼロエネルギーを達成できた住宅は、小家族の場合が多く、寒冷地では少ないことだ。

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