マンションでも電気自動車を、蓄電池と合わせて解決へ蓄電・発電機器(1/2 ページ)

フォーアールエナジーは、東京で開催された「スマートエネルギーWeek 2015」において、リチウムイオン蓄電池と電気自動車の普通充電器を組み合わせた「ENEHAND」を展示した。マンションなどへの導入を狙い、2015年4月からの発売を予定する。蓄電池機能内蔵型の製品化は、業界初だと主張する。

» 2015年03月06日 12時00分 公開
[畑陽一郎,スマートジャパン]

 フォーアールエナジーは、東京で開催された「スマートエネルギーWeek 2015」(2015年2月25日〜27日)において、リチウムイオン蓄電池と電気自動車の普通充電器(200V)を組み合わせた「ENEHAND」(CHB-240A03シリーズ)を展示、2015年4月からの発売を予定する(図1、図2)。蓄電池機能内蔵型の製品化は、業界初だと主張する。

図1 ENEHANDとフォーアールエナジーの塩見達郎氏
図2 ENEHANDが内蔵する蓄電池モジュール 日産自動車「リーフ」と同じものを採用する

非利用者にも役立つことで導入図る

 「マンションや集合住宅の居住者が電気自動車を導入しようとすると、どこで充電するのかが課題になる。普通充電器をマンションなどに導入しようとしても、電気自動車を利用しないユーザーの同意を得ることが難しい。利害が一致しない。そこで、蓄電池と組み合わせた。蓄電池の電力をマンション内の集会所や共有部に供給する、さらに非常時に照明を付け、携帯電話機を充電できるなど、電気自動車を利用しない居住者にも役に立つようになる」(フォーアールエナジー取締役副社長の塩見達郎氏)。

 同氏によれば電気自動車のユーザーの94%は戸建住宅に居住しており、マンション・集合住宅は残りの6%にすぎないのだという。首都圏など大都市圏ではマンションなどに居住する世帯が2割前後と高い。この世帯が導入できないことで、電気自動車の普及が阻害されているという見方だ。

 「電気自動車から家庭に電力を供給する装置、例えば日産自動車の『LEAF to Home』という製品がある。これは戸建住宅に向く。当社のENEHANDを導入すれば、マンションなどでも同じことができるようになり、電気自動車の販路が広がる」(同氏)。

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