電力・ガス・水道の料金を毎月お知らせ、室温が高くなると見守りメールもエネルギー管理

電力やガスの小売全面自由化に向けて、HEMSを利用した節約支援や高齢者・子供の見守りサービスが増えてきた。日立マクセルは分電盤や家電機器とHEMSを連携させて、電気・ガス・水道の料金のほか、室温の変化や水道の使用量をもとに家庭内の状況をメールで知らせるサービスを開始する。

» 2015年03月13日 15時00分 公開
[石田雅也,スマートジャパン]

 日立マクセルは4月1日から、HEMS(家庭向けエネルギー管理システム)を活用した新サービス「Hemlia(ヘムリア)」を提供する。「くらしサポートHEMS」をコンセプトに、エネルギー管理に加えてセキュリティ、高齢者・育児支援、健康・美容を対象にしたサービスを展開していく計画だ。

 第1弾として、Hemliaの中核になる「ESゲートウェイ」に見守りメール自動配信機能などを搭載した。家庭内に設置したESゲートウェイで電力・ガス・水道の使用量や室温などのデータを収集して、インターネット経由でパソコンやスマートフォンにメールを自動で配信する(図1)。その情報に基づいてスマートフォンから家電機器を遠隔で操作することも可能になる。

図1 くらしサポートHEMS「Hemlia」のシステム構成。出典:日立マクセル

 見守りメール自動配信機能を使うと、水道の使用量や室内の温度が一定値を上回ったり下回ったりした場合に通知を受けることができる(図2)。子供の帰宅状況の把握や高齢者の熱中症防止などに役立てる。

図2 見守りメール自動配信機能(上)、節約アドバイスメール機能(下)。出典:日立マクセル

 電力・ガス・水道の使用量と料金を定期的にメールで知らせる機能もある。毎月1日と20日に、前月や当日までの状況、目標の達成状況などを通知する。さらに使用量が目標を超えた時にも、メールで知らせて節約をアドバイスする。電力・ガス・水道の使用量を計測するために「スマート分電盤」を設置することが条件になる。

 電力の使用量や料金をパソコンで詳しく表示することもできる。家電機器や部屋別に使用量のランキングをグラフで表示して、ひと目で比率や金額がわかる(図3)。月単位のほかに年単位でもランキングを見ることが可能だ。使用量の多い家電機器に対して運転開始と停止の時間を設定するタイマー機能もある。

図3 電力使用量のランキング表示機能。出典:日立マクセル

 Hemliaのクラウドサービスを契約すると、外出先からでもスマートフォンやパソコンを使って家庭内の機器を操作することができる。エアコンであれば運転と停止のほか、設定温度や運転モードの変更が可能である(図4)。

図4 家電機器を遠隔操作できるスマートフォンの画面。出典:日立マクセル

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