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» 2015年10月20日 09時00分 UPDATE

エネルギー列島2015年版(27)大阪:太陽光と廃棄物からエネルギーを地産地消、分散型の電力125万kWへ (1/4)

大阪府は原子力発電の依存度を低下させるためにエネルギーの地産地消を推進する。太陽光と廃棄物による発電設備を中心に分散型の電力源を125万kW以上に増やす方針だ。池や海の水面上にも太陽光パネルを展開しながら、都市部では廃棄物を利用したバイオガス発電を拡大していく。

[石田雅也,スマートジャパン]

 東京や大阪などの大都市圏には自然のエネルギー資源が少ない代わりに、生ごみをはじめ大量の廃棄物が毎日あふれ出る。そうした都市部ならではの再生可能エネルギーを利用した発電設備が大阪湾岸の工業地帯で8月に運転を開始した。近隣の地域を中心に廃棄物のリサイクル事業を手がけるリマテックが建設したバイオガス発電プラントだ(図1)。

図1 バイオガス発電プラントの外観(上)と設備構成(下)。出典:リマテック

 1日に17トンにのぼる食品廃棄物を発酵させて作ったバイオガスを燃料に使う。ガスエンジン発電機で250kW(キロワット)の電力を供給しながら、発電に伴う排熱を使って85度の温水も作ることができる。バイオガスを燃料にしたコージェネレーション(熱電併給)のシステムで、温水は食品廃棄物の発酵に利用する。生物由来のバイオマスを生かしたエネルギーが効率的に循環する仕組みになっている(図2)。

図2 バイオガス発電プラントの処理の流れ。バイオガスを生成するまで(上段)と生成後(下段)。出典:リマテック

 この発電プラントは工業地帯にあった駐車場の用地に建設した。敷地の面積は1000平方メートル程度で済むため、広い空き地がない都市部でも建設しやすい。1日24時間の連続運転で年間に300日の稼働を続けると、発電量は180万kWh(キロワット時)になる。一般家庭の使用量(年間3600kWh)に換算して500世帯分に相当する。これまでは処分していた食品廃棄物から新しいエネルギーが生まれる体制に変わった。

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