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» 2015年11月27日 13時00分 UPDATE

法制度・規制:日本の温室効果ガス排出量が3%減る、電力の削減効果が大きく (1/2)

2014年度に国全体で排出した温室効果ガスは前年度と比べて3.0%少なくなった。特に電力消費量の減少と発電設備の改善によるCO2の削減効果が大きかった。原子力発電所が運転できない状態でも、石油火力の減少と再生可能エネルギーの増加でCO2排出量は減らせる。

[石田雅也,スマートジャパン]

 環境省が2014年度の温室効果ガス排出量の速報値を発表した。CO2(二酸化炭素)に換算した国全体の排出量は13億6500万トンで、前年度から3.0%減って2011年度と同程度の水準に戻った(図1)。排出量の確定値は2016年4月に公表する予定だが、速報値からの変動量は100万トン以下に収まるのが通例で誤差はわずかである。

ghg1_sj.jpg 図1 日本の温室効果ガスの排出量(2014年度の速報値。画像をクリックすると拡大)。出典:環境省

 フランスのパリで11月30日から開催するCOP21(国連気候変動枠組条約に基づく第21回締約国会議)において、日本政府は2030年の排出量を2013年比で26%削減する目標に合意する方針だ。2014年度に排出量を3%削減できたことは、長期目標の達成に向けて大きな一歩になる。

 温室効果ガスの中でも全体の9割以上を占めるCO2の排出量が前年度と比べて3.4%少なくなった(図2)。特に電力と自動車の燃料を中心とする「エネルギー起源」の排出量が減少した。一方で工業プロセスや廃棄物の焼却などに伴う「非エネルギー起源」のCO2排出量は横ばいだった。CO2以外の温室効果ガスでは「代替フロン」の排出量が大幅に増えたが、これはオゾン層を破壊する「特定フロン」からの移行が進んだ結果である。

ghg2_sj.jpg 図2 温室効果ガスの種別の排出量(2014年度の速報値。画像をクリックすると拡大)。出典:環境省

 CO2排出量の推移を部門別に見ると、電力会社やガス会社で構成する「エネルギー転換部門」の減少率が前年度比7.3%減で最も大きい(図3)。速報値をまとめた環境省と国立環境研究所によると、国全体で電力の消費量が減少したことに加えて、発電設備の改善によるCO2排出係数の低下が主な要因だ。

ghg3_sj.jpg 図3 CO2排出量の内訳(2014年度の速報値。画像をクリックすると拡大して注釈も表示)。出典:環境省
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