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» 2016年04月28日 07時00分 UPDATE

太陽光:全村避難の村にメガソーラー、売電収益を復興計画に役立てる (1/2)

福島第一原発事故の影響で全村避難指示を受けている福島県相馬郡の飯舘村。ここで同村が出資する出力10MWのメガソーラーが運転を開始した。売電収益の一部を村の復興資金として活用していく。

[陰山遼将,スマートジャパン]

 福島県相馬郡にある飯舘村(いいたてむら)は、現在も福島第一原発事故の影響で全村避難を余儀なくされている。飯舘村では「いいたてまでいな復興計画」を策定し、村の再生と復興に向けた取り組みを進めているところだ。

 同復興計画では将来を見据え、再生可能エネルギーの活用した村づくりを計画の柱の1つに掲げている。こうした取り組みの一環として建設を進めていたメガソーラー「いいたてまでいな太陽光発電所」が完成し、2016年3月25日から運転が始まった(図1)。

図1 「いいたてまでいな太陽光発電所」の外観。3カ所に分けて太陽光パネルを設置している 出典:東光電気工事

 同発電所は飯舘村が所有する14ヘクタールの牧草地を活用している。2013年7月から敷地の除染を開始し、2014年6月から建設に着工した。建設地は大火山(おおひやま)と三峰山の間に位置しており、敷地内の3カ所に合計約4万5000枚の太陽光パネルを分散設置した(図2)。発電所の総出力は10MW(メガワット)で、年間の発電量は約1100〜1300万MWh(メガワット時)を見込んでいる。

図2 発電所の建設位置 出典:いいたてまでいな太陽光発電

 発電事業の運営は飯舘村と東光電気工事(東京都千代田区)が共同出資で設立した特別目的外社(SPC)のいいたてまでいな太陽光発電が担う。同社の設立資金は9000万円で、飯舘村が45%、東光電気工事が55%の比率で出資を行った。

 発電所のEPC(設計・調達・施工)と、O&M(運営・保守)は東光電気工事が担当する。なお、この発電事業には東邦銀行を主幹事とした七十七銀行、大東銀行、福島銀行の4行によるシンジケートローンが約40億円を融資している。

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