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» 2016年05月09日 13時00分 UPDATE

太陽光:貼るだけで窓が年間1400kWh発電、横浜のビール工場で導入 (1/2)

AGC旭硝子の“後付け”省エネ窓に太陽光発電機能を持たせた「アトッチ(太陽光発電仕様)」が、キリン横浜ビアビレッジに初めて採用された。同工場の試飲室の窓、75平方メートルに導入し、年間で1400kWhの発電を行うという。

[三島一孝,スマートジャパン]

 省エネルギー推進の流れの中、既築建物も改修によって省エネ性能の向上を図る動きが進んでいる。しかし、改修工事などの大きな投資が必要になると、いくら省エネでエネルギーコストを下げられるとはいえ、踏み切るのが難しい。こうした中で「熱の侵入や逃げ」の最大の出入口となっている「窓」を手軽に低コストで省エネ化できる技術への注目が高まっている。

 AGC旭硝子の「アトッチ」は、窓の省エネ対策に向けた製品として開発された製品で、1枚ガラスの窓に後からガラスを貼りつけて複層ガラスにし、窓の省エネ性能を高められるというユニークな製品だ。2012年の販売以降、窓の省エネ改修手法として採用数を伸ばしており、間もなく累計導入面積が2万平方メートルを突破するという(図1)。

photo 図1 「アトッチ」の施工をイメージしたカットモデル

 「アトッチ」は、後付けで室内側からの施工が可能なため足場の設置が不要になり、従来の窓改修よりも施工期間や費用を抑えることができる他、一窓当たりの施工時間が短い。さらに結露などを抑える効果に加え、フィルムに比べメンテナンスコストが低いという利点を持ち、さまざまな用途で導入が広がっているという。

アトッチと透過率の高い太陽電池モジュールをセットで

 今回新たにキリンビールの工場であるキリン横浜ビアビレッジ(神奈川県横浜市)に採用が決まったのは、この「アトッチ」の後付け用ガラスを、同社の透過率の高い太陽電池「サンジュール SUDARE」に置き換え、太陽光発電機能を加えたものだ。

 「サンジュール SUDARE」は2015年12月に発売された太陽光発電モジュールで、スダレ上にカットした単結晶セルにより、約57%の開口率を実現し発電効率と視界の両立を実現した製品である。セルユニットを連続につなぐことができ、デザインと発電能力についても両立を実現している(図2)。同モジュールをアトッチと組み合わせて「アトッチ(太陽光発電仕様)」とした。

photo 図2 「サンジュール SUDARE」と従来の結晶系モジュールの見え方の違いのイメージ 出典:AGC旭硝子
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