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» 2016年06月06日 15時00分 UPDATE

自然エネルギー:北海道初のFIT活用下水汚泥バイオガス発電事業が始動、民設民営の下水処理場で

産業機器メーカーの月島機械は北海道室蘭市と締結した「蘭東下水処理場消化ガス発電事業」の調印に基づく発電設備を建設し、このほど発電を開始した。

[長町基,スマートジャパン]

 月島機械と北海道室蘭市が開始した「蘭東下水処理場消化ガス発電事業」は、民間の資金とノウハウを活用した民設民営方式による下水処理場での消化ガス発電事業である。月島機械が自己資金で発電設備を建設し、「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法」に基づく固定価格買取制度(FIT)を活用し、20年間の発電事業を行う。なお、事業は北海道初のFITを活用した下水汚泥消化ガス発電事業となるという(図1)。

photo 図1 消化ガス発電設備の外観 出典:月島機械

 発電所は蘭東下水処理場(室蘭市寿町)内に開設した。汚泥から取り出した消化ガスを燃料として消化ガス発電設備で発電する。今回導入した同発電設備の容量は103kW(ガスエンジン103kW×1台)。年間発電量は約420000kWh(一般家庭 約120世帯相当)を見込む。発電事業期間は2016年5月〜2036年3月(20年間)を予定する。

 月島機械は下水処理場における汚泥処理に強みを持ち、汚泥消化設備、ガス貯留設備および発電利用設備の豊富な実績を誇る。また、上下水道におけるPFI(プライベイト・ファイナンス・イニシアティブ)・DBO(デザイン・ビルド・オペレイト)事業をはじめとした「ライフサイクルビジネス」を積極的に展開し、長期事業運営に必要な豊富な実績とノウハウを培ってきた。今回の事業でもこれらを最大限に生かし、効率的で安定した発電事業の運営を行う。

 同社はこの事業を通じて、室蘭市が進めている「室蘭グリーンエネルギータウン構想」の実現と循環型社会の構築に取り組む方針だ。同構想は2015年2月に策定。室蘭市がポテンシャルを有するグリーンエネルギー(水素エネルギー、再生可能・未利用エネルギー)などを利活用した「エネルギーの地産地消」と、新たな技術やシステムなどの地域社会への実装に向けた開発・実証・事業化や、その先進性の発信を通じ、「地域経済の活性化」「次代のエネルギー社会構築」「低炭素なまちづくり」の実現を目指すものとなっている(図2)。

photo 図2 発電事業の位置付けイメージ図(クリックで拡大)出典:月島機械

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