ソーラー充電が可能な「プリウスPHV」、太陽光でどこまで走るか電気自動車(1/2 ページ)

トヨタ自動車は「スマートコミュニティJapan 2016」で新型「プリウスPHV」を日本初展示した。蓄電池の電力のみで走行するEV走行距離が大幅に伸びたほか、ルーフ部分に搭載した太陽光パネルで給電を行えるのが特徴だ。

» 2016年06月16日 07時00分 公開
[陰山遼将スマートジャパン]

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 トヨタ自動車(以下、トヨタ)は「スマートコミュニティJapan 2016」(2016年6月15〜17日、東京ビッグサイト)で、新型「プリウスPHV」を日本初展示した(図1)。先代モデルよりEV走行距離を2倍以上に伸ばした他、太陽光パネルを搭載するなど、さまざまな先進技術を搭載している。2016年秋から日欧米で販売する。

図1 新型「プリウスPHV」(クリックで拡大)

 新型プリウスPHVは2015年12月発売の4代目「プリウス」をベースに、外観デザインも刷新。搭載するリチウムイオン電池パックの容量は8.8kWh(キロワット時)で、これは現行のプリウスPHVの2倍である。こうした改良により、エンジンを使わずにモーターと蓄電池の電力だけで走行するEV走行距離は、現行モデルの26.4km(キロメートル)から60km程度と大幅に伸びる予定だ(図2)。

 なお、エンジンを併用するハイブリッド燃費は37km/lである。また、EV走行時の最高速度も従来の時速100kmから135kmにまで向上した。

図2 目標のEV走行距離は60km。出典:トヨタ自動車

 プリウスPHVは200V(ボルト)/16A(アンペア)、100V/6Aの家庭用電源を利用して充電を行うことができる。さらに今回の新型モデルからは、日本仕様車のみCHAdeMO規格の急速充電にも対応した。急速充電時を利用する場合、約20分でバッテリー容量の80%まで充電できるという。

 外部への給電も可能だ。家庭用と同じAC100Vのコンセントを車内2カ所に備えており、同時に最大1500W(ワット)まで家電などを利用できる。「ヴィークルパワーコネクター」を車両の充電口にさし込むと、AC100V電源として利用可能だ。

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