電力自由化の切り替え総数は約240万件、高圧以上の切り替えが加速する副産物も法制度・規制(1/2 ページ)

電力・ガス取引監視等委員会は、2016年4月の電力小売全面自由化後の環境についてまとめた。

» 2016年06月24日 09時00分 公開
[三島一孝スマートジャパン]

 電力・ガス取引監視等委員会は、2016年4月に開始した電力小売全面自由化における、登録事業者の動向や、スイッチングの動向などをまとめ、公表した。

 電力小売りを行うのに必要な「小売電気事業者」の登録数の伸びは2015年8月の受付開始から急伸し、2016年6月16日時点で310社が登録している。特に2015年12月以降の伸びは目覚ましく。毎月40〜50件の登録が進んでいた。しかし、実際に電力小売りが全面自由化されると、伸びは一段落している(図1)。

photo 図1 小売電気事業者の登録数の伸び(クリックで拡大)出典:電力・ガス取引監視等委員会

1万kW以下の小規模事業者が半数以上を占める

 この登録小売電気事業者の内訳を見てみると、ガス関係会社が52社と最大。次いで再生可能エネルギー関連会社、通信・放送・鉄道関係会社などが続いている(図2)。

photo 図2 小売電気事業者の職種別比率 出典:電力・ガス取引監視等委員会の資料を基に編集部で作成

 また、最大需要電力の見込みが1万キロワット(kW)を下回る小規模事業者が全体の約6割を占めている。また、本社所在地の4割は東京だが三大都市圏以外に本社を置く事業者も約3割存在するという(図3)。

photo 図3 登録小売電気事業者の最大需要電力見込みと本社所在地(クリックで拡大)出典:電力・ガス取引監視等委員会
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