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» 2016年07月27日 11時00分 UPDATE

電力供給サービス:東京電力のシステム不具合は原因を特定できず、問題解決は10月以降に (1/3)

電力市場に混乱を与えている東京電力のシステム不具合に関して最新の状況が明らかになった。引き続きデータの再取得・再登録などの作業を実施して電気使用量の未通知解消に取り組む一方で、いまだに不具合の原因を特定できていない。システムを見直して10月末をめどに根本的な解決を図る。

[石田雅也,スマートジャパン]

既報(7月4日):「いつまで続く東京電力のシステム不具合、根本的な解決策が見えず」

続報(8月9日):「東京電力の対応に小売電気事業者の不満、協定完了は2割強にとどまる」

 東京電力パワーグリッド(東京電力PG)は電力・ガス取引監視等委員会に対して7月22日に、「電気使用量の確定通知の遅延(業務改善勧告)」の最新状況と改善計画の検証結果を報告した。確定通知の遅延件数は減ってきているものの(図1)、問題の根底にあるシステムの不具合については原因を特定できていない状態だ。

図1 未通知件数の推移。出典:東京電力パワーグリッド

 4月に始まった小売全面自由化に伴って、全国の電力会社は契約変更を含めた手続きを処理する「託送業務システム」を稼働させた。ところが東京電力PGの託送業務システムだけが大きな問題を抱えたまま、いまだに解決の見通しが立っていない。託送業務システムの不具合によって、東京電力PGから小売電気事業者に対して各需要家の電気使用量を通知できない問題が続いている(図2)。

図2 託送業務システムの不具合による通知・請求の遅延。出典:東京電力パワーグリッド

 東京電力PGは7月19日からウェブサイトのトップページに「電気使用量の確定通知の遅延について」を掲載した(図3)。お詫びのメッセージとともに、「よくある質問」を14項目にまとめて回答を提示している。

図3 東京電力パワーグリッドがウェブサイトに掲載中のお詫び(画像をクリックすると拡大)。出典:東京電力パワーグリッド

 よくある質問の12番目は「根本的なトラブル解消の目処は立っているの?」という内容だが、回答にはトラブルを解消できる見通しが書かれていない(図4)。託送業務システムに不具合が発生している原因を特定できていないために、根本的に解決できる時期を示せない状況がうかがえる。

図4 「よくあるご質問」に対する回答の一部。出典:東京電力パワーグリッド
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