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» 2016年09月05日 11時00分 UPDATE

太陽光:稼働後でも発電量を増やせる、アレイを「詰める」新工法 (1/2)

XSOL(エクソル)は太陽光発電所の新しい施工方法を開発した。太陽電池モジュールをアレイ単位で詰めるように設置し直し、空いた敷地にモジュールを追加することで発電量を増やすのが特徴だ。

[陰山遼将,スマートジャパン]

 XSOL(エクソル)は2016年9月2日、東京都内で会見を開き、新しい太陽光発電所の施工法「X-large」を発表した。設置してある太陽電池モジュールをアレイ単位で改修し、発電所の総発電量を増やせるという独自工法だ。同時に発電所の耐久性向上にも寄与する。同年9月20日から見積もりの受け付けを開始する。

 太陽光発電所を建設する場合、太陽電池モジュールの表面に影がかからないよう、アレイ同士の間に一定の間隔を設けるのが一般的だ。しかしエクソルが開発したX-largeは、こうしたアレイ間にあるすき間を詰めてしまうという全く逆の工法だ(図1)。

図1 太陽電池モジュールの位置をスライドさせて、アレイとアレイの間にあるすき間を詰めてしまう 出典:エクソル

 アレイをスライドさせるように設置し直し、すき間を詰めることで敷地には余裕が生まれる。この空いた敷地に新しい太陽電池モジュールを追加で設置し、発電所の総発電量を増やすというのがX-largeのコンセプトである。いわゆる太陽光モジュールの「過積載量」をさらに増すことができる。適用できるのは再生可能エネルギーの固定買取価格制度(FIT)で設備認定を取得する際、パワーコンディショナー(PCS)の出力で認定を受けている発電所だ。X-largeはPCSの容量は変えないため、こうした発電所であれば太陽光モジュールを増やしても設備認定を取り直す必要が無い。

影ができても総合効率でカバー

 このようにアレイ同士の間隔を詰めて配置するX-largeは、影がかかることを前提とた工法だ。影による発電ロスを、太陽光モジュールを追加して発電量を増やせるというメリットでカバーする。影による売電ロスは最小限に抑えるように、発電所全体の設計を最適化する。

 では、実際にどれくらいモジュール量と発電量を増やせるのか。エクソルではモジュール枚数が2160枚、モジュール容量550.08kW、PCS容量499KW、対パワコン積載率110.38%の自社発電所にX-largeを適用した場合のシミュレーションを行った。その結果、モジュール枚数は16.7%増の2520枚、モジュール容量は20%増の660.96kWで、対パワコン積載率は132.45%まで向上。発電量は55万4257kWhから、約16.8%増の64万7335kWhまで増やせる計算だという(図2)。

図2 シミュレーションの結果(クリックで拡大) 出典:エクソル
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