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» 2017年03月29日 07時00分 UPDATE

電力供給サービス:廃棄物の提供で電気料金が割安に、JFEがリサイクル発電サービスを展開 (1/2)

JFEエンジニアリングの子会社で新電力のアーバンエナジーが、4月から「パシフィコ横浜」の一部施設に電力供給を開始する。JFEエンジニアリング側がパシフィコ横浜の施設から回収した廃棄物で発電を行い、その電力を割安な料金で供給する。電力需要家側の資源リサイクルと、電力コストの削減に同時に寄与するユニークな電力供給サービスだ。

[陰山遼将,スマートジャパン]

 プラント建設大手のJFEエンジニアリングの子会社で、新電力のアーバンエナジーが廃棄物を活用した新しい電力供給サービスを開始した。横浜市にある「横浜国際平和会議場」(通称:パシフィコ横浜)の施設から回収した廃棄物を利用して発電を行い、その電力を割引価格で回収元の施設に供給する。電力需要家側の資源リサイクルと、電気料金の削減に同時に寄与する新電力サービスだ。

 アーバンエナジーが電力供給を行うのは、パシフィコ横浜が管理する「臨港パーク」という海岸沿いの緑化エリアだ。パシフィコ横浜は臨港パークで消費する全電力は、アーバンエナジーから購入する。契約容量は65kW(キロワット)で、2017年4月2日から一般家庭約100世帯分に相当する年間30万kWh(キロワット時)を供給する計画だ。

「臨港パーク」の風景(クリックで拡大) 出典:パシフィコ横浜

 供給する30万kWhのうち、約12%はパシフィコ横浜の各施設から回収した廃棄物を利用して発電した電力になる。廃棄物の回収はJFEエンジニアリングの100%子会社であるJFE環境が担当しており、同社が運営する産業廃棄物処理施設で焼却・発電する。この電力をアーバンエナジーが買い取り、臨港パークに供給するという事業スキームだ。

事業スキーム(クリックで拡大) 出典:JFEエンジニアリング

 国際会議の開催などで国内トップの実績を持つパシフィコ横浜は、環境負荷の低減に向けた取り組みを進めており、施設内で集めた全てのごみの計量や記録を徹底し、廃棄物の完全把握と100%リサイクルを目指している。アーバンエナジーはパシフィコ横浜から回収した廃棄物で発電した電力を、通常の電気料金より数%安い価格で臨港パークに供給する。リサイクルと電力コストの削減を両立させる取り組みだ。

 JFEエンジニアリングはこうした廃棄物の提供を受けた施設に対し、割安な電力を供給するサービスを「創電割(そうでんわり)」として他の需要家にも展開していく方針だ。電気料金の割引率は、廃棄物の処理量に応じて変動する仕組みとなっている。

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