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» 2017年04月03日 11時00分 UPDATE

太陽光:伊豆七島の中央にある離島、完成した低炭素型まちづくり

2017年2月に、東京都神津島村において再生可能エネルギー設備が完成したと日本アジアグループ傘下の国際航業が発表。

[庄司智昭,スマートジャパン]

再生可能エネルギーの島内融通を実現

 伊豆七島のほぼ中央に位置する離島の東京都神津島村で、太陽光発電と蓄電池、電気自動車を組み合わせた再生可能エネルギー設備が、2017年2月に完成した。

各施設に導入された太陽光発電設備 (クリックで拡大) 出典:国際航業

 神津島村の電力供給システムは、本土の系統とつながっておらず、ディーゼル発電機に依存した独立系統だったという。再生可能エネルギーを導入した場合、CO2排出量を本土に比べて効果的な削減が可能となる。しかし、塩害や運搬費、材工費など離島特有の手間により、導入が敬遠されがちだった。そこで神津島村は、再生可能エネルギー設備がなかった公共施設に太陽光発電設備を導入することで、効果的なCO2排出量を削減し、ピークシフト効果や災害時にも対応できる島づくりを目指した。

 2016年9月から、プロポーザル方式により実施する「神津島村公共施設太陽光発電設備等設置工事」を開始。神津島村が公開している実施要領によると、施工施設は「生きがい健康センター」「神津島図書館」「開発総合センター」の3つである。工事の上限金額は7361万9000円、日本アジアグループ傘下の国際航業が委託先となった。

 国際航業は、これまでの発電所開発で培ったノウハウを基に、3つの施設に計23kWの太陽光発電設備を設置した。生きがい健康センターと神津島図書館には、計22.4kWhのリチウムイオン蓄電池を導入。3施設に充電スタンドも設置し、2台の電気自動車(各10.5kWh内蔵)を導入することで、再生可能エネルギーの島内融通を実現したとする。

島内に導入した電気自動車 (クリックで拡大) 出典:国際航業

 国際航業は、リリース上で「蓄電池と電気自動車に電力を蓄えることで、天候に左右される太陽光発電の弱点を解消し、ディーゼル発電由来のCO2削減に貢献する。このスキームは、他の地域においても活用することが可能」と述べている。

「グリーン・コミュニティー」の形成を

 国際航業は、自治体が進めるまちづくりのパートナーとして、安心で安全、持続可能な「グリーン・コミュニティー」の形成を目指して、太陽光発電などの分散型エネルギーの設置運営を行っているという。重点的な取り組みとして、宮城県仙台市の田子西地区における災害に強く、地球にやさしい低炭素まちづくりの事例を挙げる。

 田子西地区は、仙台市震災復興計画で「エコモデルタウン」として位置付けられ、CEMS(Community Energy Management System)の導入や、復興公営住宅のエネルギーマネジメントを行う「グリーン・コミュニティー 田子西」が進んでいるという。これにより災害に強く、自然と調和するコミュニティーを創ることを目指すという。

 「神津島村における事業もグリーン・コミュニティー形成の一環であり、今後も神津島村と連携し、村が目指すまちづくりに貢献していく」(国際航業)

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