既設の水力発電所の改修による発電量の増強など、電源の低炭素化に取り組んでいる北陸電力。このほど、2025年度までに2.4億kWh/年拡大という目標をさらに上方修正した。
北陸電力は、電源の低炭素化に向けた取り組みの1つとして、水力発電電力量の拡大を目指し、既設設備の改修などに積極的に取り組んでいる。このほど、「松ノ木発電所」(富山市)の発電所出力を増加させたことから、電気事業法に基づき発電事業変更届出書を経済産業大臣へ届出した。
松ノ木発電所は、発電機の取り替えに伴う性能確認試験結果により、発電所出力を100kW増加できることを確認したことから、出力を変更。同発電所の最大出力は5900kWに増強され、年間発電電力量(増加量)は約50万kWhとなる。CO2排出量削減効果も年間約290トンに高まった。
同発電所は1924年3月に運転を開始。横軸単輪複流うず巻フランシス水車、横軸三相交流同期発電機などを装備している。
松ノ木発電所の出力増加により同社の水力発電電力量は2007年度対比で累計約1.49億kWh/年となり、水力発電電力量の2020年度までの中間目標1.5億kWh/年拡大(2007年度対比)を達成できる見込みとなった。そのため、北陸電力では従来の2025年度までに2.4億kWh/年拡大という目標を、同年度までに2.7億kWh/年拡大(中間目標2020年度までに1.8億kWh/年拡大)に上方修正している。
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