実は、事業者にとっての要注意項目は「間接リスク」です。これは、例えば「発電量の低下」といったように、分かりやすく問題が顕在化せず、目に見えない場合が多いためです。見えるかたちに顕在化したときには、既に被害が拡大したため手がつけられない状態になり、トラブルの連鎖を引き起こす場合も多くありません。
発電事業に与える間接リスクの事例として、以下の2つを上げます。
最近では1000V、1500Vなど高圧仕様の太陽光発電所が増えているため、影による発電量低下の悪影響(直接リスク)だけでなく、草刈作業者の感電事故や短絡が原因の火災が懸念されます。金属管やコンクリート二次製品でケーブルなどを保護していれば発生しにくいトラブルですが、発電所では樹脂製ダクトが多く使用されていること、さらに雑草でケーブルやケーブルダクトが埋没して全く見えない状態になっていることも多いです。
発電事業者の労働安全衛生管理は重要な管理項目なので、委託業者任せの管理だけでなく、発電事業者自身による安全と衛生の管理と対策が求められます。人身や火災の事故予防策や発生時対応は、重要な対策項目になります。
フェンス一面に雑草が植生したため、フェンスの風通しが悪くなり、強風によりフェンスが倒壊または破損、傾くなどの被害が発生した――。雑草対策でよく問い合わせがある内容の1つです。
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