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» 2018年06月28日 07時00分 公開

蓄電・発電機器:水路に置くだけのマイクロ水車、NTNが売電モデルも販売

NTNは水路などに設置できるマイクロ水車に、系統連系用のモデルを追加。売電を考慮し、最大電力点追随制御機能も搭載した。

[長町基,スマートジャパン]

 NTNは、既存の水路に置くだけで発電し、発電した電力を売電できる「系統連系用NTNマイクロ水車」の販売を2017年7月から開始する。価格は1kW(キロワット)のモデルで200万円以下を想定しており、2027年までに売上高50億円を目指す。

系統連系用NTNマイクロ水車 出典:NTN

 系統連系用NTNマイクロ水車は、発電機で発電した交流電力をコントローラーで直流電力に変換、その後パワーコンディショナによって交流電力に変換し、系統に送電することで売電する。

 NTNマイクロ水車は発電電力0.4kW、1kW、2kW用があり、これら小型の水力発電装置で系統連系システムを装備したものは市場にはなかったという。系統連系用NTNマイクロ水車は発電電力を最大化する最大電力点追随制御(MaximumPowerPointTracking/MPPT)を標準装備している。

 一般的に水力発電装置の発電制御方法には数値テーブル方式とMPPT方式がある。数値テーブル方式は、水路の流量が多い時に最大発電電力になる翼の回転数などの数値テーブルを1種類設定し、発電電力を制御する。流量が少ない場合も数値テーブルは固定のため、その期間の発電電力は最大化されない。それに対しMPPT方式は、水路の流量に応じて水車翼の回転数などを常時監視・制御し、発電電力を最大化する。そのため、年間発電量はMPPT方式が多くなる。なお、MPPTの標準搭載は発電電力2kW以下の小水力発電装置では業界初という。

 また、一時的に水車翼を水流から引き上げることが可能な機構「イージーリフタ」にも順次対応する。台風などの増水時は水路に流れる流木やごみなどの増加が予想される。定期的な保守の際にクレーンなどの大掛かりな設備がなくても、あらかじめ水車翼を水面より上方へ引き上げることができる同機構を採用することで、より安全な稼働と保守費用の低減が見込まれる。

「イージーリフタ」のイメージ 出典:NTN

 この他、系統連系用NTNマイクロ水車は移動式クレーン車を利用して数人で設置でき、直列・並列配置も自由自在に行えるなどの特徴がある。

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