全てのFIT再エネ設備、廃棄費用の定期報告が義務に太陽光

政府は10kW未満の太陽光発電を除く、すべてのFIT認定をうけた再エネ設備について、設備の廃棄費用に関する報告を義務化した。発電事業終了後の適切な設備の処理・リサイクルを促す狙いだ。

» 2018年08月06日 07時00分 公開
[スマートジャパン]

 経済産業省 資源エネルギー丁は2018年7月23日から、「再生可能エネルギー固定価格買取制度」で義務付けられている運転費用報告に、廃棄費用に関する項目を追加した。今後10kW(キロワット)未満の太陽光発電設備を除くすべてのFIT認定設備について、設備の廃棄費用に関する報告が義務化されたことになる。

 2012年にFITが始まって以降、再生可能エネルギー発電設備の普及が進んでいる。特に太陽光発電の建設が急速に進んだが、その一方で、太陽光パネルなどの発電設備の適正な処理やリサイクルに関する問題が顕在化してきた。

 総合資源エネルギー調査会の「再生可能エネルギー大量導入・次世代電力ネットワーク小委員会」が2018年春にまとめた中間整理では、資源エネルギー庁が2018年度中に廃棄費用の積立計画や、進捗(しんちょく)状況報告の義務化などの施策を行う方針が示されている。今回の義務化はこれを受けたものだ。

 これまでも資源エネルギー庁の「事業計画策定ガイドライン」では、計画策定時に事業終了時の廃棄費用やその積立額を記載することを求めていたが、義務化はされていなかった。 なお、FITの買取価格は、廃棄費用を含んで設定したものとしている。

 資源エネルギー庁では、廃棄費用の報告について、運転費用報告の際に電子報告サイトの入力フォームや紙での報告の場合には、示された様式に沿って報告を行うよう呼びかけている。

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