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» 2019年01月10日 09時00分 公開

エネルギー管理:1万台規模の蓄電池を“秒単位”で一括制御、再エネの出力変動対策に

関西電力、エリーパワー、三社電機製作所の3社が、1万台規模の蓄電池を遠隔から秒単位で充放電制御する実験に取り組んでいる。再生可能エネルギーの導入拡大に必要な周波数調整技術として実用化を目指したい考えだ。

[スマートジャパン]

 関西電力、エリーパワーおよび三社電機製作所の3社は2018年12月、需要家が保有する家庭用蓄電池および産業用蓄電池をエネルギーリソースとして活用し、電力系統における周期の短い負荷変動に合わせて即時充放電させる実証試験に取り組むと発表した。遠隔から約1万台規模の蓄電池を、秒単位で一括制御する技術を検証する、国内初という取り組みだ。実証期間は2019年1月31日まで。

 世界的に導入が進んでいる太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーは天候によって発電量が左右される。そのため導入拡大が向けては、系統安定を保つための周波数調整技術が不可欠だ。そこで、一時的に電力をためられる蓄電池はこうした課題を解決するとして注目があつまっている。ただ、それには電力需給に合わせて最適に蓄電池を充放電する技術が求められる。

 同実証試験では、関西電力がNECと構築した蓄電池を一括制御するためのシステム「K-LIBRA」と、遠隔から秒単位で充放電制御可能な蓄電池として三社電機が開発した産業用蓄電池およびエリーパワーが開発した家庭用蓄電池を連携。システムからの指令に対する蓄電池の応動時間や制御精度を検証することにより、電力系統における周期の短い負荷変動に対する蓄電池の応答性能を確認する。

実証の概要 出典:関西電力

 なお、今回は2台の実機に加え、多数の模擬蓄電池を合わせて制御する。この結果を踏まえ、2019年度以降、実用化に向けた技術の確立を目指す方針。

 なお、同実証試験は、関西電力が、資源エネルギー庁の補助事業である「平成30年度需要家側エネルギーリソースを活用したバーチャルパワープラント構築実証事業費補助金」に申請し、補助金の執行団体である環境共創イニシアチブより2018年5月29日に交付決定を受けている。実証試験の結果をもとに、蓄電池を周波数調整力として活用するための課題などをまとめ、2018年度内に資源エネルギー庁へ報告書を提出する予定だ。

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