生成AIを“日本一”活用している会社へ──LINEヤフー、目指すは「年間約1100億円の売上高増」(1/2 ページ)
生成AIを日本で一番活用している会社へ──今話題の生成AIについてLINEヤフーはそんな目標を掲げている。合併前のLINEとヤフーの時代から、それぞれ独自のAIアシスタントを業務に導入し、積極的に生成AIサービスをビジネスで活用してきた。合併後のLINEヤフーでは、業務効率化などを通じて、売り上げ収益(売上高)を年間約1100億円増加させることを目指している。
独自AIアシスタントで生産性が7%向上
LINEとヤフーがAIアシスタントを導入したのは2023年7月から。いずれも主な機能は、文書やメールのテンプレート作成、文案の修正、調査、文章の分類分け、外国語のテキスト翻訳、アイデア出しなど。各従業員の業務生産性の向上や新サービス創出を支援する役割などを期待していた。
23年12月にはAIアシスタントの利用者へのアンケートを実施。「統合前の独自AIアシスタントの活用で、業務全体における何%を削減できたか」と質問をしたところ、平均して“約7%の生産性向上”を確認できたという。2月28日現在は、AIアシスタントを統合し、新たに「LY ChatAI」として、従業員約2万人に提供している。
また同社は、RAG(外部データベースの情報を参照させ、機密情報を基にした回答などを可能にする仕組み)ツールの開発にも着手した。従業員の質問に対して、社内に関する質問なら社内データベースから、従業員の質問が文書作成やアイデア出しなら普段通り回答するが、社内に関するものだったら社内データベースから情報を持ってくるようなツールの開発にも力を注いでいる。
この他にも、エンジニア約7000人にはプログラミング補助ツール「GitHub Copilot」も与えており、1日のコーディング時間のうち約1~2時間の削減、生産性は約10~30%向上したことを確認しているという。また、米Microsoftが提供するAIツール「Microsoft 365 Copilot」の導入についても、現在検証を進めているとしている。
生成AIを業務に活用する際は、社員の教育も欠かせない。生成AIの利用時には、AIが根拠のないコンテンツを生成する「ハルシネーション」といわれる現象が発生する場合がある。また、プロンプトを介して情報漏えいが起きる可能性や、出力した生成物によって権利侵害が生じるリスクなども存在する。
LINEヤフーでは、これらの防止策として“全従業員受講必須”の生成AI利用研修を定期的に実施しているという。研修を通して、生成AIのリスクやテクニックを学んだ後、テストを実施。合格者のみにAIアシスタントを提供する仕組みになっている。
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