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経産省、国内の生成AI各社に支援 「アニメ特化型基盤モデル」「薬学特化LLM」など、計算資源を助成(1/2 ページ)

» 2024年10月10日 14時38分 公開
[ITmedia]

 経済産業省と新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は10月10日、生成AIスタートアップや研究機関など20組織への助成を発表した。国内の生成AI開発を推進する「GENIAC」プロジェクトの第2期として、7月から8月にかけて助成先を公募していたもの。各社には計算資源を支援する。

 採択先と、各組織の研究テーマは以下の通り。応募は全部で35件あり、うち20件を採択したという。

社名 研究テーマ 共同研究先・共同提案者
ABEJA 特化型モデル開発のためのモデルの小型化 -
AIdeaLab 動画生成AI基盤モデルと動画生成AIプラットフォームの開発 -
AiHUB 日本のアニメ産業活性化の為のアニメ分野特化型基盤モデル開発 -
AI inside 生成AI基盤による非定型帳票の革新と自律促進 -
EQUES 薬学分野・製薬業務に特化したLLMの開発 -
Kotoba Technologies Japan リアルタイム音声基盤モデルの開発と日本市場における実用化 -
NABLAS 食品・流通小売領域の専門知識を取り込んだマルチモーダルな大規模モデルの開発 -
Preferred Elements 世界最大規模の高品質データセットの構築およびそれを用いた大規模言語モデルの開発 Preferred Networks
SyntheticGestalt AI創薬を実現させる分子情報特化基盤モデル開発 -
Turing 完全自動運転に向けた身体性を持つマルチモーダル基盤モデルの開発 -
ウーブン・バイ・トヨタ 都市時空間理解に向けたマルチモーダル基盤モデルの開発 -
オルツ パーソナルAIの実現を目標とした世界最高性能の日本語言語処理技術の研究 -
海洋研究開発機構 地域気候サービスのための生成AI基盤モデルの開発 -
カラクリ 日本のカスタマーサポートのための高品質AIエージェントモデルの開発 -
ストックマーク ハルシネーションを抑止したドキュメント読解基盤モデルの構築 -
データグリッド ユーザー意図を反映する選択的編集能力を備えたVision系基盤モデルの開発 情報・システム研究機構 国立情報学研究所
ヒューマノーム研究所 創薬を加速する遺伝子発現量の基盤モデル開発 -
フューチャー 日本語とソフトウェア開発に特化した基盤モデルの構築 東北大学、奈良先端科学技術大学院大学、会津大学
リコー 企業の知の結晶である様々なドキュメント群を読み取るマルチモーダルLLMの開発 -
ユビタス 観光産業用向け405B LLM/基盤モデル開発 -

 GENIACは2023年に発表。第1弾ではABEJA、sakana.ai、東京大学など7組織と、後の追加公募でELYZAなど3社を採択していた。

photo 採択審査委員の一覧。画像はNEDOの「ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業/ポスト5G情報通信システムの開発(助成)に係る実施体制の決定について」の詳細資料から引用(以下同)

 第2期では他に、データセット構築に当たる調査事業でソフトバンク(共同実施先:産業技術総合研究所、マクロミル、Valright Advisory)、生成AI活用における課題の調査事業で防犯カメラスタートアップ(東京都品川区)のセーフィー、映像制作を手掛けるオー・エル・エム・デジタル(東京都世田谷区)を採択した。3社に対しては調査にかかる費用などを一部支援するという。

photo 調査事業の採択審査委員の一覧
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