楽天モバイルは10月31日、契約者専用のメッセージアプリ「Rakuten Link」にAIチャットbot機能「Rakuten Link AI」を搭載すると発表した。ユーザーの質問に回答したり、アイデア出しのサポートをしたりできるという。Androidでは順次提供中、iOSでは近日中に提供予定。
Rakuten Link AIの特徴は「創造・探求・合成」の3つにあるという。例えば「長野県産のリンゴを楽天市場で売りたい。大ヒットしそうなキャッチフレーズを5個考えて」と質問すると「1口で感じる長野の自然の恵み」などの「創造」的な回答を出力。他にも、独自のデータベースを活用し、ブラウザ検索では出てこない詳細な内容を「探求」して回答する能力や、膨大な情報を要約し、回答を分かりやすく「合成」する能力もあるとしている。
同日開催の発表会に登壇した三木谷浩史CEOは、Rakuten Link AIについて「仕事もそれ以外の相談もできる。(ユーザーの)パワフルな相棒、コパイロットになっていく」と説明。「私自身ももう何回も使っていて、本当に便利だと感じる」と述べた。
リリース時点では、質問は1日50回まで、1回の質問は500文字が上限となる。今後、ユーザーの利用状況などを見て、調整していくとしている。
発表会後の質疑応答では「楽天グループは米OpenAIと協業しているが、Rakuten Link AIはChatGPTと連携などしているのか」との質問が出た。これを受け、楽天グループのChief AI & Data Officerであるティン・ツァイさんは「さまざまなAIモデルについて、コストやパフォーマンスなどの観点から柔軟に評価している。そのうえで最良のものをユーザーに提供する」と回答。使用するAIモデルは明かさなかった。
Rakuten Link AIの性能に関する質問も出たが、回答は同様。「ChatGPTや米Meta社の生成AI『Llama』などと比較して、どれくらいの性能か指標はあるか」という問いに対し、ティンさんは「コストとパフォーマンスのバランスが最も良くなる品質のものを提供している。試してみてほしい」として明言を避けた。
なおユーザーが入力したデータは「同意を得たうえで、透明性を持ってAIモデルの再学習にも利用する」としている。
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