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競馬全然知らないけどChatGPT任せで1万円賭けてみた 「deep research」代を取り返せるか【計画編】

» 2025年02月22日 18時00分 公開
[吉川大貴ITmedia]

 最近“IT界隈”で話題になりまくっている、ChatGPTのリサーチ機能「deep research」。米Perplexityからも「Deep Research」というサービスが出てきて、米Googleの同名サービスと紛らわしいことこの上ないが、とにかく盛り上がっている。

 ただ、ChatGPTのdeep researchはちょっと弱点がある。料金が高いのだ。2月16日現在では、ChatGPTの最上級プラン「Pro」(月額3万円程度)に加入していなければ使えない。便利ではあるが、気安く手が出せる金額ではない。

 どうにかこれを取り返せないか──そう思っていたとき、居間のテレビ画面の中に何かが駆け抜けた。そうだ……競馬だ。

競馬全然知らない どうすればいい? 教えてAI

 最初に説明しておくと、記者はほぼ競馬を知らない。学生時代に一度だけ、知人に競馬場に連れていかれたことがあるが、その日は何も分からないままレースが終わった。今でも「だいたい日曜日にやっているなあ」「ワイドとか3連単って聞いたことがあるなぁ」くらいの知識量だ。

 そのため、いまどこでどんなレースをやっているかも知らない。というわけでそこからChatGPTに聞いたところ、どうやら次の日曜日(2月23日)に「フェブラリーステークス(GI)」というのをやるらしい。これは「ウマ娘 プリティーダービー」で聞いたことがある。「GI」というのもなんか馬好きのおじいちゃんが言っていた気がする。

 というわけでフェブラリーステークスに1万円賭けてみることにした。が、当然どの馬にどのように賭けたらいいかも分からない。予想は全てdeep researchに任せることにした。

そもそもdeep researchって何ですか

 競馬というあまりITmedia AI+で取り扱わないテーマを扱っているため、普段とは違う読者の方もいるかもしれない。具体的にどんな賭け方をしたか説明する前に、改めてdeep researchの説明をしておく。

 deep researchとはChatGPT上で使える、Web検索と最新のAIを組み合わせた調査機能だ。ざっくり説明すると、最新のAIがインターネット上から情報を自律的に収集し、そこで得たデータを分析、結果をレポートとしてまとめてくれる。詳細は以下過去記事も参照のこと。

 開発企業である米OpneAIは金融や科学、政治、エンジニアリングなどの分野向けとしているが、IT・AI業界では他領域でも活用の可能性が模索されており、今最も注目度が高いAI機能の一つと言っていいだろう。ちなみにGoogle含め複数社から似た名前のサービスが出ており、紛らわしい。

これがdeep researchの予想だ

 そんなdeep researchが出した、フェブラリーステークスの予想がこちら。

 参照したのは以下のようなWebサイトという。

 ……なるほど、素人には全く分からない。仕方がないので、deep researchをいったんオフに。さっき出た情報を、賢いAIに長時間考えて結論を出してもらうChatGPTの別モード(o1 pro mode)に見せて、何円をどう賭ければいいか改めて考えてもらいつつ、分かりやすく説明するよう指示した。その結果がこれだ。

 要するにエンペラーワケアの複勝(3着以内)に5000円、エンペラーワケア1着、コスタノヴァ2着の予想に2000円、エンペラーワケアとコスタノヴァが1着か2着になり、3着がミッキーファイト、ペプチドナイル、サンライズジパング、メイショウハリオ、タガノビューティーのいずれかになる組み合わせの予想(計10通り)に300円ずつ(計3000円)賭ければいいとのこと。

 というわけで、この通り馬券を購入。ちなみに賭け方もよく知らなかったので、全部AIに教えてもらいながら馬券を買った。

 改めて言うが記者は競馬についてズブの素人だ。逆に、そんな状態でも予想が当てて、お金を増やせるなら──こいつは結構役に立つのかもしれない。もちろん、1回だけの検証で結論までは出せないが。

 競馬の予想AIはこれまでにもいろいろと出てきた(と理解している)が、今回試すのは、世間を騒がすトップ企業の最新AIといっていい。果たしてdeep researchの予想は的中するのか。その結果は……後日、改めて記事化する。

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