米NVIDIAは9月23日(現地時間)、日本語の合成データセット「Nemotron-Personas-Japan」を、Hugging Face上で公開した。日本の文化や人口統計などを反映したペルソナ600万件を含んでおり、データやシステムを国内インフラ内で完結させる「ソブリンAI」の開発での利用を想定する。ライセンスは、商用利用も可能な「CC BY 4.0」。
Nemotron-Personas-Japanの開発には、同社の企業向け合成データ作成サービス「NeMo Data Designer」を利用した。同データセットは、日本語で記述された600万件のペルソナを含んでおり、総トークン数は約14億。日本の人口統計や地理的分布、文化的特性などを反映するよう設計しており、各ペルソナには約95万の固有名や、1500以上の職業カテゴリーなどを割り当てた。
なお、同データセットは日本の公的な人口・労働関連の統計データに基づいている一方、全てのペルソナは合成によって作成しているため、個人を特定できる情報は含まれていない。また、個人情報保護法(PIPA)の要件も満たしているという。
同データセットは、ソブリンAIの開発での利用を想定している。例えば、日本の文化的な背景を踏まえた回答ができるAIアシスタント向けのトレーニングデータの作成や、AIシステムが日本の地方と都市、異なる年齢層、教育水準の人々に対し、どのように機能するか評価するためなどに利用できるという。
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