米Microsoftは11月18日(日本時間)、年次イベント「Microsoft Iginte 2025」でWindowsのMCP(Model Context Protocol)機能をパブリックプレビュー版として公開した。これにより、AIエージェントによるWindowsの操作を可能にする。
公開した機能は大きく分けて4つ。1つ目はユーザーの同意を得た上で、AIエージェントがローカルファイルを検索・管理できるようにする機能だ。ユーザーはAIに対し自然言語でファイル検索を依頼可能に。AIはファイル名だけでなくメタデータや画像を基にファイルを探し、ユーザーに提示することもできる。
2つ目は設定の変更機能。1つ目と同じくユーザーの同意を得た上で、AIがライトモードからダークモードへの変更を行ったり、トラブルシューティングしたりできるようにするという。
3つ目はMCPサーバーの管理機能。開発者はそれぞれ、AIでWindowsを操作するためのMCPサーバーを構築し、管理機能に登録できる。構築したMCPサーバーは外部に配布することも可能だ。活用しているAIエージェントにIDを付与し、動作を監視できる機能も提供する。
4つ目は、AIエージェントと人間が並行して作業できるようにする機能。AIエージェント用に別のデスクトップを立ち上げ、そこで処理をさせることで、ユーザーの作業を邪魔せずタスクを進められるという。
MCPは、AIモデルと外部データソースやサービスをつなぐ共通規格。米Anthropicが2024年11月に発表したもので、AIにシステムを操作させ、作業を効率化する際などによく活用される。3月には米OpenAIも対応を発表し、デファクトスタンダードとして普及している。
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