米Anthropicは12月3日(現地時間)、JavaScriptランタイム「Bun」を手掛ける米Bunを買収すると発表した。買収金額など具体的な条件については公表されていない。同時に、AIコーディングアシスタント「Claude Code」が一般提供から約6カ月で、年間経常売上高ベースで10億ドル規模に達したと明らかにし、開発者向け事業の成長を強調した。
Claude Codeは、Anthropic社内のエンジニアリング向け実験として始まり、今年5月に一般提供を開始した。AnthropicはClaude Codeが、米Netflix、スウェーデンSpotify、米Salesforceといったカテゴリーリーディングな企業にとって重要なツールになっていると説明する。10億ドルというのは、直近の利用ペースを年間売り上げに換算した指標で、コーディング支援向けAIエージェントが短期間で大規模な商用ビジネスに成長しつつあることを示す数字と位置付けている。
買収するBunは、JavaScriptランタイムを中心とした開発ツール群を提供する2021年創業の非公開企業。高速であることが特徴で、ランタイム、パッケージマネージャ、バンドラ、テストランナーを一体化したオールインワンのツールキットとして、ソフトウェア開発、特にAI主導のソフトウェアエンジニアリングの基盤になっているとAnthropicは説明する。Anthropicによると、BunはClaude Codeのインフラ拡張で既に重要な役割を果たしており、両社はここ数カ月、密接なパートナーシップを築いてきたという。
Anthropicのプロダクト責任者、マイク・クリーガー氏は、BunがJavaScriptツールチェーン全体を基本原理から見直して組み立て直した技術的卓越性を評価し、Claude Codeがわずか6カ月で10億ドルのランレートに達した背景にも、この基盤技術があるとしている。Bunは月間700万回以上ダウンロードされており、米MidjourneyやWebサイト生成サービスを手掛けるスウェーデンLovableなどの企業でも採用されている。
Anthropicはこの買収を「技術的卓越性を強化し、エンタープライズAIのリーダーとしての地位を一段と固めるための、戦略的かつ規律あるM&A方針」の一環と位置付ける。Bunは今後もオープンソースのMITライセンスの下で提供を続け、JavaScriptおよびTypeScript開発者にとって、ランタイム、バンドラ、パッケージマネージャ、テストランナーの第一の選択肢であり続けるよう投資していくという。Bunとの統合を通じてClaude Codeのパフォーマンスや安定性、新機能を強化し、AIを活用してソフトウェアを構築する開発者やAIを活用するユーザーにとってClaudeをプラットフォームの第一候補にすることを目指すとしている。
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