1週間で効果が見える! あなたのビジネストークを改善する学習法3分で読める! 隣のヤツより成果を出す勉強術(2/2 ページ)

» 2009年03月16日 17時40分 公開
[水野浩志,ITmedia]
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「人のトークを盗む」「本を読む」のは後からでいい

 人によっては、「上手い人のトークを盗め」とか「話し方に関する本を読め」とアドバイスされるケースもあるかと思います。確かにこれらは非常に有効な手段であり、是非取り入れて欲しい方法ではあります。もちろん、こういったことを既にやった、という方もたくさんいるでしょう。

 しかし、これをやって結果が出ない人もかなりの数いらっしゃる様です。その理由は、学んだことを実践しているかどうかをきちんと把握できるプロセスを持っていないからではないか、と私は思うのです。

 改めて考えて見ていただくと分かるかと思いますが、人は想像以上に自分のトークを無意識の中で行っているんですよね。だから、話し終わった後に自分が具体的にどんなトークをしていたかを、明確に思い出せる人は少ないのです。いくらテクニックを人や本から学んでも、自分のトークを細かく意識することが出来ない状態では、身につけることは難しいんですよね。

 トークを改善するということは、今まで無意識にやっていた悪い癖を認識して、それを無くして良い癖を身につける、といったように習慣を変えていくことになるのです。その際は常に「自分が何を話しているのか」を意識していないと悪い癖に気づけませんし、良い癖を定着させられません。

 だからこそ、まず人や本からテクニックを学ぶ前に、自分のトークを聞き直し、どんな話し方をしているのかを詳細に振り返るということを繰り返して欲しいのです。1週間も続ければ、今まで無意識のうちに進めていたトークを、意識しながら進められるようになります。こういった意識し続けられる力を身につけてから、他人や本から学んだテクニックを使うようにしていくと、そのテクニックを身につけられる可能性やスピードも格段に上がることでしょう。

トークだけじゃない、ビジネス全般に活きる「自己客観視力」

 私自身も話すことを仕事にしていますが、最初の頃は今ほどきちんと話すことは出来ませんでした。そこで、話し方についての本を読んだり、上手い人の話し方を盗もうとしたこともありました。しかし、自分の言葉に意識を向けることが出来なかったときは、学んだことをあまり活かせませんでした。

 そんな私のトーク力が目に見えて向上したのは、やはり自分の話している姿を録音し、それを聞き返すということを始めてからだったのです。これを繰り返していくことによって、「自分のトークを常に客観視することが出来る能力」が身につき、「今の自分がどうなっているのかが分かる」ようになり、「学んだ技術がきちんと活かされているかどうかを把握出来る」ようになりました。

 余談ですが、この自己を客観視するという能力は、トークの改善に限ったことではなく、ビジネス全般において課題を解決していくにあたり、とても役に立つ能力となります。その力を身につけるひとつの方法が、自分の録音した声を聞き返すという行為なんですよね。

 ということで、「自己客観視力」を身につけるためにも、「自分のトークを録音して聞き返す」という方法、ぜひ取り入れてみて下さい。

著者紹介 水野浩志(みずの・ひろし)

 マイルストーン代表取締役。「社会に活き活きと働く大人たちを生み出す」をスローガンに掲げ、リーダーシップやモチベーション創造、自己表現力養成をテーマにした企業研修や公開セミナーを実施。また研修・セミナー講師向けに、具体的な成果を生み出す効果的なカリキュラムの構築手法や講師としてのマインド、人間力創りの指導も行っている。現在、日刊(平日)で、メールマガジン「1回3分でレベルアップ! 相手の心を掴むトーク術」を発行中。


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