発想法の1つに、「マインドマップ」と「マンダラート」という好対照のメソッドがあります。どちらも発想を書くための独自のメモ・スタイルが、発想を促進するおもしろい手法です。
思いつきを引き出すときは、マインドマップのように、「単語」や「短いフレーズ」を線でつないで思いつく通りに書き広げていくスタイルは有効です。また、マンダラートのように、マス目を用意してそこに思い浮かぶものを「埋める」という行為は、アイデアを思いつく力を促す効果があります。
その2つの特性を分析し、良いところを併せた「アイデアを引き出すメモ・スタイル」をガイドするツールがあります。それがアイデア創出専用のノート「はちのすノート」です。
はちのすノートのマス目は、短く書く必要があります。「アイデアを考えるとき、メモを書くのが苦手」という方は、これを発想の際のメモ用紙に使ってください。
ステップ | 実行内容 |
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ステップ1 | 中心に発想のテーマを書きます。 |
ステップ2 | 周囲のマスに、そこから連想するものを書きます(1マスだけでもOKです)。 |
ステップ3 | さらに、隣接するマスへ、連想することを書き広げていきます。発想しやすいように、つながりには線を引いても結構です。 |
六角マスは、良いアイデアが出たときに、そこに書き込むためにあります。あとで、はちのすノートを見返したときに、六角マスだけ見れば、めぼしいアイデアをすばやくピックアップできます。
このノートは、発想を引き出しやすい「短く書くメモ・スタイル」を書き手が自然と行なうように、1マスに長い文章が書けないようにデザインされています。文字の大きさにもよりますが、数文字(単語)から十数文字(ショートフレーズ)で書くつもりで使ってください。
特に、長い文章を書きたいときには、思いつく順に、ショートフレーズに分けて書き出すようにします。創造の初期段階では、人の思考は、一直線にピシッと展開するのでなく、しばしば分岐したり、あいまいな部分をもったりして展開しますので、書き出したショートフレーズの列を見ていくと、アイデアを構成するパーツの一部を変えてみたくなるところがあるはずです。そのときには、隣接するマスにその思い浮かぶことを、単語やショートフレーズで書くと良いでしょう。
また、ページからはみ出してしまうほど発想が広がったときには、ホチキスを外し、そこにページをつなげ、広い紙面にして使ってみてください。9ページ分を3枚×3枚でつなげて巨大なシートとして使うこともできます。
書き終わったノートは、「辞書サイコロ法」の「ランダムな3つの単語をピックアップする」ことに使えます。以下、その使い方を紹介します。
ステップ | 実行内容 |
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ステップ1 | 目をつぶって、過去の「はちのすノート」の適当なページを開き、赤い点を1つ打ちます。これをあと2回繰り返します。 |
ステップ2 | 赤い点が打たれた単語を、白い紙に書き出します(赤い点を打ったところに単語がなかったり、偶然同じ単語だったりした場合、打ち直します)。 |
ステップ3 | その3つの単語を掛け合わせて、発想できるものを考えます。 |
こうして、過去の自分が書いたメモをランダムに掛け合わせるための「単語ストック」にすれば、使い終わったノートは「新しいアイデアを生み出す道具」になります。ぜひ試してみてください。
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