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» 2011年04月23日 15時00分 公開

夫婦で始める“エクストリームコミュニケーション”:美しく、都合よく死ねるのはドラマか映画だけ (1/3)

最後のテーマである「死」の後編。今回も死について、真正面からノーガードでとことん話し合ってみました。

[シックス・アパート 中山順司,Business Media 誠]

 夫婦間のコミュニケーションは難しいもの。付き合いも長いと、話題もなくなります。年中一緒に暮らしていれば、会話のネタも尽きてきますよね。そこで、ごくごく普通の夫である私が試行錯誤の上に発見した、ちょっと変わった夫婦間の「エクストリームコミュニケーション」をご紹介しています。今回のエクストリームコミュニケーションは「死」(後編)です。

 長かったエクストリームコミュニケーションもいよいよラスト。ボクシングでいえば最終ラウンドです。べつに妻をノックアウトするつもりも、されるつもりもないですが、泣いても笑っても今回が最後。悔いのないよう、意見を出し合ってみました。

 ちなみに各テーマの数字は連載記事共通の通し番号。これまでのエクストリームコミュニケーションも参考にしてみてください。

テーマ126:自殺って許される?

 自殺は賛否両論あるよねえ。そもそもどれくらい起きているのかしら。

 自殺って、交通事故の死者数よりはるかに多いっていうよね。警察庁統計資料によれば、ここ数年は毎年3万2000人前後の自殺者がいるらしい。単純計算でも毎日90人弱の人が自ら命を絶っていることになる。

 正論になるけど、私は自殺に反対かな……。命は粗末にすべきでないと思うのよね。生きたくても、生きられない人だっているわけだし。何があっても生き抜くべきじゃないかしら。

 ちなみに自殺の原因だけど、健康問題が48%と約半数。以下、経済・生活問題が22%、家庭問題が13%、勤務問題が8%、男女問題が3%、学校問題が1%、残りの5%はその他――。

 健康問題が半分も……。

 僕も基本的には自殺反対。でも、白黒つけにくい問題だと思う。そもそもさ、命って誰のモノ? 本人の所有物でしかないとみなす場合、たとえ親であっても他人だから口出しをできなくなるね。

 ドラマのワンシーンにあるよね。「私の命なんだから、好きにさせてよ! 死なせてよ!」って叫ぶ女子高生……。

 命が本人のだけのモノであるか、それとも家族等自分以外も含めたものかの解釈で、自殺容認か反対かが決まるのかな。変な例を出すけど、例えば家族が全員死に絶えていて、完全な無縁状態ならば、家族もいないし、悲しむ人もいないということで自殺はOKなのだろうか。

 そーゆー理屈を出されると、自殺容認しなきゃいけなくなるけど、そうやって簡単に割り切れるものでもないよねえ。

 僕自身、答えは分からない。それに、正解があるのかな。あ、今いやなことを思いついたんだけど、仮に僕が自殺することで、絶体絶命のピンチを迎えた家族を助けることができるとしたら――例えば多額の保険金が下りて借金がチャラになる――とかだったらどう考えるだろう。自殺反対派ではあるけど、死ぬことを考える可能性は否めない。

 それ相当キツイ状況ね……。私も自殺を考えてしまうかも。

 フツーに考えたら、自殺を歓迎する人はいないか、ごく少ないと思うんだよ。いても「死んでほしくはないけど、本人の意思なら自殺も認める」程度だと思う。

 さっき、自殺反対って言ったけど、仮に私が不治の病に侵されたり、事故とかで首から下が麻痺して一切動けない身体になったとしたら、果たして生き続ける気力を持てるのか、自信がない。

 もはや、自分では自殺すらできない状態か……。もしキミがそういうふうになって、世をはかなんで自殺をしたがったら、僕は何と声をかけて励ませばいいんだろう。

 自殺を認める、認めないって考え自体が、むちゃくちゃ傲慢(ごうまん)な考え方なような気がしてきたよ。

 人それぞれが抱える事情や想いを無視して、ただ自殺をさせないように説得するのは、もしかしたら生きている側の身勝手な行為にすぎないのかもしれない。

 少なくとも今できることは、健康に気をつけるってこと。健康でいれば、自殺を考える可能性が少しは下がるわけだから……。


 自殺原因はてっきり経済・生活問題が1位だと予想していたので、「健康問題」が半数もあると知ってショック。死を選ぶほどの健康問題を想像しただけで、やるせない気持ちになってしまいました。


 さまざまな可能性を考えれば考えるほど「自殺は絶対にしない」と断言できなくなる自分を発見。ちょっと凹みました。


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