へそを曲げずに試してみる:アラフォー起業家の“継続拡大”人脈術
知人に以前mixiを勧めたところ「あれだけ流行ってしまうと、今さら使うのもなあ」と断られてしまった。だが、使ってみることで広がる人脈もある。「今さら使い始めるのは遅いからやめておく」など決め付けず、まずは活用することをお勧めしたい。
私はmixiなどのSNSを使っている。基本的に直接の知り合いか、知りあいの知り合いでない場合はマイミクに登録せず、誰とでもつながるという行為はしていない。なぜならSNSは承認制の双方向ネットワークであり、まったく知らない人のマイミク申請を承認したとなれば、その人を受け入れることになる。これにはさすがにリスクがあり、若干の障壁を感じるからだ。
mixiを使っていない知人に以前mixiを勧めたところ「あれだけ流行ってしまうと、今さら使うのもなあと思って。自分は使わなくていいかなーと」ということで断られてしまった。
確かにそういう考えもあるかもしれない。でも、後追いだったとしても、とりあえず試してみて今後積極的に使う、使わないという判断は下せるはずだ。例えば私はGREEやCU、Yahoo!Days、アメブロ、ハンゲームなども登録をしたが、今は利用していない。
会社を経営するある友人は、mixiで呼びかけたところ、気の合う人がみつかり、最終的にその人が社員として入社、よい関係が築けているという。
また私の場合は、オルタナティブブログやLinkedInを見た人からの問い合わせが多く、そこから継続的な人脈に発展するケースも複数ある。LinkedInでコンタクトをしてきたヨーロッパのワーキングマザーから、仕事をいただいたこともある。その後彼女とはSkypeでやり取りも継続している。
「ネットだから気持ち悪い」「今さら使い始めるのは遅いからやめておく」などとへそを曲げてしまったり、決め付けてしまったりせず、まずは活用することをお勧めしたい。ただ、個人情報の取り扱いや、ルールを守っての活用が必要であることは言うまでもない。ネットの向こうには「コンピュータ」がいるのではなく生身の「人」がいるのである。
著者紹介:加藤恭子(かとう・きょうこ)
IT誌の記者・編集者を経て、米国ナスダック上場IT企業の日本法人にてマーケティング・広報の責任者を歴任。外資系企業ならではの本社へのリポートの方法や、離れた地域にいる国籍の違う同僚とのコミュニケーションを通じて、効率よく実施する仕事のノウハウを高める。現在は、その経験を生かし、IT企業・組込み系システム企業のマーケティング・PR(広報)のコンサルティングを行うビーコミの代表取締役として活動。日本PR協会認定PRプランナー。
日経BP社、翔泳社、アイティメディア、ダイヤモンド社、アスキーなどで連載や記事も寄稿。インターネットを活用したコミュニケーションも研究しており、複数の学会などでブログコミュニケーションやネットPRに関する発表をしているほか、「CGMマーケティング」(伊地知晋一著、ソフトバンククリエイティブ刊)の編集協力も務めた。青山学院大学国際政治経済学研究科修士課程修了。現在は某大学院の博士課程に在籍し、引き続きコミュニケーションを勉強中。
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