もうぼくだけのポメラじゃない――開発者・立石幸士さんにマニアックなことを聞いてみた:仕事耕具
初代ポメラ「DM10」、その後継機「DM20」に比べると、大きく変わった「DM100」。ポメラの生みの親とも言えるキングジムの立石さんにマニアックなことを聞いてみた。
2008年に発表された初代ポメラ「DM10」、後継機である「DM20」に比べると、大きく変化した「DM100」。ポメラの企画担当者であり、生みの親とも言える立石幸士さん(キングジム開発本部商品開発部)に、DM100についていろいろ聞いてみた。
――DM100はいつから開発が始まったんですか?
立石 2010年の8月からです。自分としては(2009年12月に)DM20を出したときに、ポメラとしてやることはすべてやりきったと思ってたんですが、「新しいポメラの企画を出せ」と言われまして……。「半年待ってください」とお願いして企画書をまとめ、そこからDM100の開発が始まりました。
――これまでのポメラと比べると、ずいぶんがらっと変わりましたね。
立石 ポメラはもう、ぼくだけのポメラじゃないっていうことです(笑)。DM100では、これまでやらなかったこともいろいろやりました。
――DM10、DM20では「電池の持ちが悪くなるから絶対やらない」とおっしゃっていた、バックライト、Bluetoothをついに入れましたね。
立石 (前回までは単四形乾電池だったのが)今回から単三形電池になりましたからね。単三を使うからには30時間を実現しよう、と。バックライトを使っているとはいえ、非常に省電力な液晶なんですよ。
――5.7インチのモノクロTFT液晶って、ずいぶん珍しいですね。
立石 これ、中国で電子書籍端末に使われている液晶なんです。本当は縦向きで使うものを、DM100では横向きで使っています。
――バックライトはオンオフではなく、つけっぱなしですよね。
立石 はい、そうです。電源を切ってもらうと分かりますが、真っ青な液晶です。今どき珍しいでしょう? 昔、ぼくが家で使っていたワープロみたいな感じでいいなと思って、この液晶にしたんですよ。
――キータッチがかなり変わった印象です。以前立石さんは「Let'snoteっぽいキーボードにした」とおっしゃってましたが、今回のは薄いけれど、打鍵するとクリック感があるタイプのキーですね。
立石 はい、今回は薄さを追求した結果、キーボードも変えています。(DM10、DM20の)キーはストロークが深くていいのですが、打鍵音がカチャカチャうるさい、という声もあったんです。なので今回はペチペチッという感じにしました。前のがLet'snoteなら、今度はVAIOに近いかな(笑)
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