サイボウズ青野社長が考える「データのグループウェア化」はチームを変えるのか:cybozu.comカンファレンスII(2/2 ページ)
「“データのグループウェア化”で日本の会社を強くしたい」と話すサイボウズの青野社長。アントニオ猪木氏も駆け付けた、cybozu.comカンファレンスIIの基調講演を紹介する。
グループウェア化してますか?
「2000社のうち、3分の1は社内サーバを使うパッケージ版から、3分の1は他社からの移行だ。残りの3分の1は新規のユーザーだった」と青野氏。この新規ユーザーたちはグループウェアそのものを使い慣れていないためか、せっかくの機能を使いこなせていないという。例えば、社内ミーティング。日取りや会議室を決めても、自分だけをスケジュールに登録してしまい、社内の他の人と共有しないケースがあったというのだ。
そもそもミーティングの情報を事前に共有することで「会議の目的を明確にする」「事前に意見を出し合う」――ことが可能だ。さらにサイボウズ Officeのようなグループウェアで議事録を書き込めば「決定事項の周知徹底」を図ったり、顧客情報をひも付けたり、「KUNAI」などのスマートフォンアプリでモバイルを活用したりできる。こうしたことは青野氏いわく「スケジュールのグループウェア化」だという。冒頭に出た「データのグループウェア化」の1つである。
情報の共有に障壁となりがちなのがメール。個人のメールボックスで受信したメールを共有するには意図的に転送したり、どこかの共有スペースに内容をコピー&ペーストしたりする必要があるためだ。返信内容を確認しなければいけないような重要なメールが人知れず送信され、クレームに発展することもある。
青野氏は「メールのグループウェア化」も可能だという。同氏が紹介した「メールワイズ」の新機能では、1つのメールボックスを複数の社員で共有できるだけでなく、返信内容を上司が回覧することや、他のメンバーにメール送信を依頼することが可能だ。もちろん返信が必要なメールを返信したかどうかも分かるようになっている。
最後に紹介したのが「タスクのグループウェア化」。業務アプリ構築クラウド「kintone」を使うと、社内や部署内のタスクを簡単に「見える化」できるという。たまったタスクを一覧できるようにしたり、申請や承認などの業務フローを用意したり、一度作った業務アプリをテンプレート化して再利用可能にしたりと活用範囲は広い。
「強い企業は、情報をオープンにしている」と青野氏。「チームがあるところ、サイボウズあり。“データのグループウェア化”で日本の会社を強くしたい」と講演を締めくくった。このほかサイボウズは同日、kintoneに関する新しいパートナーシッププログラムも発表している。
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