BSスカパー!が、大人気漫画「弱虫ペダル」の“実写化”でこだわったことドラマ「弱虫ペダル」製作会見レポート(2/2 ページ)

» 2016年07月05日 19時48分 公開
[青柳美帆子ITmedia]
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「いろんな思いがある実写ドラマ化」

 とはいえ、ドラマと舞台では必然的に演出が変わってくる。ドラマ版では、キャストが実際にロードバイクで駆け抜ける。プロの指導のもと、太ももがパンパンになるまで練習しているのだという。ドラマ版から初参加のキャストは、特に筋トレに精を出しているのだとか。

 自転車も、スポーツサイクル専門店「Y'sRoad」(ワイズロード)の協力を受け、原作を忠実に再現したモデルを用意。登場人物の1人、今泉が乗る自転車ブランド「スコット」には青のモデルはないが、原作に合わせて特注した。物語の序盤で坂道が乗っているママチャリも、今回のための特別製だ。

青いスコットを持つ木村達成(今泉俊輔役)と、そんな木村に駆け寄る深澤大河(鳴子章吉役)
今回のために特別に作られたママチャリ

 会見では、キャスト陣の意気込みが口々に語られた。

 「舞台版の初期段階から参加している僕たちにとっては、いろんな思いがある実写ドラマ化。でも自分たちにとっては、夢があるとてもありがたい話。キャストに現場で会って、垣根を超えてドラマ化されたと実感した。舞台ではオーバーに演技をしていたがドラマは繊細。表情や筋肉の動きなど、繊細に作り上げられているドラマを楽しんでほしい」(郷本直也/金城真護役)

劇中と同様に、キャストチームを盛り上げる郷本直也(写真一番左)

 「舞台の初演の話を受けて初めて原作を読んだときの『ロードレースって楽しいんだな』という新しい思いを、ドラマ版でも抱いていきたい。舞台では演じるうちにキャラクターを理解して演じぬいた。もう一度キャラクターと走れる時間を大切にしたい」(鈴木拡樹/荒北靖友役)

 「『弱虫ペダル』という作品の魅力に引き付けられ続けている。この作品に出合えたことは自分の人生にとってすごく大きいし、この出会いを大事にしたい」(植田圭輔/真波山岳役)

ライバル校のキャラクターを演じるキャスト陣

 プロデューサーやキャスト陣のこだわりが詰まったドラマ「弱虫ペダル」。監督を務めるのは「半沢直樹」「下町ロケット」の演出を担当した棚澤孝義さんも「友情を丁寧に描いた」と語る。

 BSスカパー!を運営するスカパーJSATの16年3月期は、加入者数が3期ぶりに純増し、過去最高益となっている。ドラマ「弱虫ペダル」は、好調のスピードをさらに上げられるのか――。同社は、第1話を無料放送するほか、7月に事前特番を放送するなど、既存契約者や新規契約を検討する視聴者に対してアピールする。

会見の登壇者勢ぞろい。本日登壇したのは小越勇輝(小野田坂道役)、木村達成(今泉俊輔役)、深澤大河(鳴子章吉役)、郷本直也(金城真護役)、輝馬(古賀公貴役)、平井浩基(杉元照文役)、安里勇哉(寒咲通司役)、桜井美南(寒咲幹役)、野口真緒(橘綾役)、鈴木拡樹(荒北靖友役)、宮崎秋人(新開隼人役)、青木空夢(泉田塔一郎役)、植田圭輔(真波山岳役)らキャスト陣と、棚澤孝義監督。
本日公開されたメインビジュアル
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