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» 2018年08月31日 08時00分 公開

常見陽平のサラリーマン研究所:あえて言おう。私は「家畜」である (3/4)

[常見陽平,ITmedia]

いつの間にか"家畜"になっていた

 そして気が付けば、家事ロボットのようになっている自分がいる。ちなみに、何か指示されるときは「アレクサ」と呼ばれている。Amazonのスマートスピーカーに命令する時の言葉と一緒だ。何かミスをすると「すみません、すみません」と言って頭を下げている。会社での社畜は30代で卒業したが、いつの間にか"家畜"になっていた。

 他人から見ると、私がやっていることは「ワークライフバランス」そのものと言えるかもしれない。ただ、世間の男性の数倍、家事をやってみて感じたことは、この言葉に含む「ライフ」とは「ワーク」そのものだということだ。家事などをしても、賃金が支払われない労働のことを指す「アンペイドワーク」だ。しかも、やや不謹慎な言い方になるが、仕事はサボってもなんとかなる部分はあるが、家事や育児は「命」がかかっている。

他人から見ると、私がやっていることは「ワークライフバランス」かもしれないが……

 「家族との時間、特に子どもを育てる時間はかけがえのないものだ。これをワークと呼ぶな」と怒られそうだが、私もこの時間は貴重だと思っている。実際、苦労の先に喜びがある。ただ、意地悪な言い方をすればこの「辛いけど楽しい」というのは、ブラック企業の経営者が言うことそのものじゃないだろうか。

 1日に最低4時間、家事をするようになって感じたのは、「疲れて何もできない」ことだ。よく職場復帰した女性社員が悩むポイントであるが、以前のようながむしゃらな働き方はできない。また、時間の余裕もない。だからなのか、仕事のスランプが続いているような気がしている。原稿を書くのがますます遅くなった(担当編集のDさん、すみません)。頭が回らなくなったようにも思う。あまり人のことは気にしていないが、どう考えても同世代の著者の中で、低迷しているように感じることがあるのだ。

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