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コラム
» 2018年10月23日 11時30分 公開

アイコス用たばこはどう作っている? スイスの工場と研究所に行ってきた新型デバイス登場でシェア拡大なるか(5/6 ページ)

[濱口翔太郎,ITmedia]

米国で売れるのはいつ?

 アイコスにこれほどの自信を持つPMIが、その安全性を徹底的に研究し続ける目的の1つに、推定4000万人の喫煙者がいると想定される米国でのアイコス展開がある。

 アイコスを世界38カ国で展開するPMIだが、2016年12月〜17年3月にかけて米国食品医薬品局(FDA)に販売申請を提出したものの、現在も審査が続いており、米国での販売には至っていない。

 これまでに提出された資料の量は約200万ページに及ぶというが、今後もさまざまな実験を行って成果を提出し、販売許可の獲得につなげる構えだ。

上層部の見解は……

photo PMIバイスプレジデントのモイラ・ギルクリスト博士(筆者撮影)

 FDAがアイコスの販売許可を出すのはいつになるのか。CUBEで10月上旬に開かれた会見に登壇した、PMIバイスプレジデントのモイラ・ギルクリスト博士に見解を聞いたが、同氏は「未来のことは分からない。準備が整った段階で承認してもらえるとしか言えない。当局(FDA)との対話は続けており、提供を求められるたびに先方が欲する情報を出してきた」と話すにとどまった。

 ただ、医学界の一部では、動物実験に基づいて「アイコスには肝毒性がある」との研究結果をまとめた論文が医学雑誌に掲載されるなど、その安全性に疑問を呈する声もある。

 批判的な研究に関する見解を聞いたところ、「PMI以外の研究機関が行っている動物実験は認識していない」と前置きした上で、「外部の科学者は、当社と似た研究成果を発表するケースが多い。当社の研究結果が補強されるという意味では心強いが、さらに独立した実験をして、独自の結果を出してくれるとよりうれしい」とした。

photo PMIは安全性を強調するが、医学界では否定的な見解を示す論文も出ている(=学術誌『BMJ Journals』のWebサイトより)

日本は特別な場所

 他国に先駆け、14年にアイコスの提供を開始した日本市場に話題が及ぶと、同氏は「(日本は)特別な場所であり、いまでは数百万人の方が(紙巻きたばこから)切り替えてくれた」と手応えを示した。

 今回発表した新型端末「アイコス3」「アイコス3マルチ」が日本市場にもたらす影響については、「当社が技術的に美しく、機能的にも優れた製品を生み出せることを見せられる」と自信を見せた。

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