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コラム
» 2018年10月23日 11時30分 公開

アイコス用たばこはどう作っている? スイスの工場と研究所に行ってきた新型デバイス登場でシェア拡大なるか(4/6 ページ)

[濱口翔太郎,ITmedia]

研究施設「CUBE」とは?

 PMIがスイス・ヌーシャテルに構えている施設はこれだけではない。工場から徒歩1分程度の場所には、R&D(研究・開発)施設「CUBE(キューブ)」がそびえ立っている。

 その名の通り長方形のCUBEでは、アイコスの煙に含まれる有害物質の量を測定したり、紙巻きたばこと比較したりといった実験が日々行われている。アイコスの安全性を証明するため、PMIが「アイコスが発する有害物質は紙巻きたばこよりも約90%少ない」といった研究結果を相次いで発表してきたことは過去の記事などでも紹介してきたが、こうした試験の一部もCUBEで実施されているのだ。

photo スイス・ヌーシャテルにあるPMIの研究施設「CUBE」(筆者撮影)

たばこ保管庫や実験室を完備

 CUBEの内部には、安全性の評価試験で使うたばこを管理する保管庫や、アイコスのエアロゾルや紙巻きたばこの煙を採取・分析するための機械が並ぶ実験室などの設備がある。また、あくまで“インテリア”として、フリースペースなどの各所でタバコが栽培されている。

 保管庫では、気温が22度、湿度が60%に統一された環境下で、膨大な数の実験用の紙巻きたばことヒートスティックが管理されている。各たばこは保管庫に届いた後、最低48時間寝かされて状態を均一にそろえられ、安全性を確かめる試験などに回される。

photo “インテリア”として植えられているタバコ(筆者撮影)

 実験室には、同時に20本のたばこに火をつけ、そこから出る主流煙を大量に吸引できる機械などが設置されている。主流煙に含まれる有害物質のうち、揮発性が高いものは試験管内の液体薬品に溶かされ、そうでないものはフィルターに付着させる形で採取される。

 採取された有害物質は、科学者の手によって分析される。彼らはそこから得られたデータを基に、紙巻きたばことアイコスの安全性を比較し、論文などを執筆するのだ。

photo CUBE内の実験室のイメージ(提供:PMI)

アイコスを吸いながら働ける

 またPMIは、CUBE内のフリースペースなどでのアイコス使用を許可している。同僚の許可を得た場合は、実験施設などを除く執務室でアイコスを吸いながら働くことも可能という。

 スイスでは屋内での喫煙が法律で禁じられているが、アイコスのエアロゾルは煙ではなく蒸気であり、内部に含まれる有害物質が少ないことや、CUBE内の換気体制が整っていることから、特別に許可を得ているとのことだ。

photo CUBE内の様子。フリースペースなどではアイコスが吸える(筆者撮影)

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