「Dolby(ドルビー)」と聞いて、どんなことを想像するだろうか。「映画を見ていると、エンドロールでよく見るなあ。でも、どんな会社なのか、よく分からない」といった人も多いのでは。
ドルビーラボラトリーズ社は1965年、英国のロンドンで産声をあげる(現在の本社は米国のサンフランシスコ)。カセットテープを聞いていると、「サーッ」というノイズを耳にすることがあるが、同社はその音を抑制する技術を開発する。この技術をオーディオメーカーなどに売り込んだところ、ウチもウチもという事態に。いまもその技術は脈々と受け継がれていて、DVDプレーヤー、テレビ、スマホなど、私たちが普段使っているモノに「ドルビー」が採用されているのだ。
このように書くと、「音を徹底的に研究した会社なんだね」と思われたかもしれないが、3年前から新事業を展開していて、あれよあれよという間に広がっているのだ。「映画館」である。2015年、オランダで「ドルビーシネマ」が誕生して、その後は、米国、英国、中国などで増え続け、現在は390スクリーン以上を構えることに。
この数字について、同社は「予想以上のスピードで増え続けている」と受け止めていて、業界関係者も「たった3年でこの規模になるのはスゴい」と語っていた。海外の人が注目する映画館は、どのような技術が導入されているのか。福岡市のT・ジョイ博多に上陸したので、現地に足を運び、ドルビージャパンの中山郁夫さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.
Special
PRアクセスランキング