マーケティング・シンカ論

心折れる営業のテレアポ地獄、ビッグデータが撲滅!?セールステック企業が挑戦(3/3 ページ)

» 2018年12月17日 09時45分 公開
[服部良祐ITmedia]
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営業は「アナログ」であり続ける?

 現在、AIやビッグデータなどの技術革新を背景に、人力で行われていたアナログな業務のITサービスへの置換が進みつつある。単純作業を省くサービスだけでなく、従来は人間の知見が無くてはできないと考えられていた仕事にもAIなどが進出してきている。

 例えば人事業務にITを取り入れた「HR Tech」では、転職希望者と企業のマッチングをAIがWeb上のデータから分析して提案する「scouty」というサービスが登場している(勝手に“天職”を見つけ出す転職AIがすごいを参照)。リクルートは熟練の人事担当者の「目利き力」を宿らせたAIを開発し、学生のエントリーシートを読み込ませ優劣を判断させるサービスを自社の採用業務に投入した。人事担当者が勘や経験で行っていた業務をAIが担い始めている。

 他の「〇〇テック」系サービスに比べ、日本ではまだ数の少なめなセールステック。川村社長は「例えばシステムがメールを書いてくれるとしても、やはり人間がチェックしたくなるもの。自動運転と一緒で人間がいきなり車のハンドルを離すようなことにはならないのでは」と語る。「(営業で)1時間かかった仕事が30分に縮まるとかはあるだろう。でもゼロにするには非常に技術的ハードルが上がる」(川村社長)。営業の根本は、あくまでアナログな仕事であり続けるのだろうか。

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