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» 2019年03月07日 07時55分 公開

「蛍の光」並み? の帰宅曲も:有線放送のUSENが働き方改革に商機を見出だす訳 田村社長に直撃 (1/3)

有線放送で知られるUSENが働き方改革や人手不足に商機。職場で帰宅を促す曲や店舗の省人化を促すサービスを強化している。

[服部良祐,ITmedia]

特集「ポスト平成の働き方」

2019年5月1日に元号が変わり、新たな時代が幕を開ける。平成の約30年間でビジネス環境は大きく変化した。その最大の要因はインターネットの登場である。しかし一方で、働き方や企業組織の本質は昭和の時代から一向に変わっていないように思える。新時代に突入する中、いつまでも古びた仕事のやり方、考え方で日本企業は生き残れるのだろうか……? 本特集では、ポスト平成の働き方、企業のあるべき姿を探る。

第1回:「平成女子」の憂鬱 職場に取り憑く“昭和の亡霊”の正体とは?

第2回:「東大博士の起業家」ジーンクエスト高橋祥子が考える“ポスト平成の働き方”

第3回:「3年以内に辞める若手は根性なし」という批判が、時代遅れになった理由

第4回:我々はこれからもオフィスで働く必要があるのか?

第5回:麻布、東大、興銀……エリートコースをあえて捨てた男の仕事論

第6回:あなたは「上司の命令なし、社員が何でも決める」職場で働きたいか

第7回:自由な働き方を実現させる最終兵器 「ABW」は日本で根付くのか?

第8回:「65歳以上の社員募集」「未経験可」――パソナが“仰天採用”に込めた狙いとは

第9回:本記事


 平成は音楽を取り巻く市場が激変した時代でもあった。CDの売上高は1998年をピークに下落の一途をたどっている。最近ではサブスクリプション(定額)の音楽配信サービスの台頭もさらに影響している。

 そんな中、有線放送で知られるUSEN-NEXT GROUPのUSEN(東京都品川区)は、従来の音楽配信とは別機軸の事業を強化している。特に照準を定めているのが、オフィス向けの働き方改革や、飲食店などの人手不足などに対応した業務向けの新サービスだ。2018年にはリクルートと飲食店のIT化支援などで業務提携すると発表した。

 働き方や職場のありようがさらに変わると予想される平成の次の時代。「USENといえば有線放送」だった同社が、変革を迫られる職場や飲食店にどのような商機を見出だしているのか、同社の田村公正社長に直撃した。

photo 「蛍の光」超えを狙う“帰宅曲”を制作したUSEN(写真はイメージ、提供:ゲッティイメージズ)

「蛍の光」級の“帰宅曲”で働き方改革を

――USENは2月、「蛍の光」のように帰宅をオフィスで促すような効果を期待したBGMを制作、配信を開始したと発表しました(参照記事)。単なる話題作りだけでなく職場の「働き方改革」が狙いとうたっていましたが、どういった経緯で作曲したのでしょうか。

田村: USENでは13年から「SOUND DESIGN for OFFICE」というオフィス向けに特化したBGMのサービスを提供している。近年、企業ではストレスチェックやメンタルバランスが重視されるようになってきた。

 うちでも音の効果効能を、エビデンス(根拠)をもって提供できないかと考えていたことから、時代の流れに合わせてオフィス向けBGMを研究するようになった。例えば、モーツァルトを流すと(従業員の)メンタルが改善されるといったものだ。世の中の働き方改革の流れとも合致し、顧客からもニーズが寄せられている。

 今回の作曲でも、各職場での(音による)「気付き」を利用している。例えばノー残業デーの日だと、職場では朝などいろんなタイミングに(ノー残業デーの告知を)出すものだ。鍵を閉めるとか室内を暗くする(といった手段)は従業員に対してハードすぎる。どのようにこの「気付き」を与えるかが大事だと考えた。

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