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» 2019年03月29日 07時44分 公開

「座りたい」:首都圏の鉄道で続々登場する着席サービス、背景にあるのは? (2/4)

[小林拓矢,ITmedia]

東急の並々ならぬ意欲

 19時32分、定時に発車。旗の台駅で先行する溝の口行きを追い抜く。この駅でたくさんの乗客があり、ほぼ席が埋まる。進行方向に向かった座席は、ほかの通勤型電車とは違い、優雅な雰囲気を感じさせる。

 だが、残念なことも。大岡山駅と自由が丘駅に停車したとき、外を見ると窓の高さが低いこともあって、ホームドアで視界が隠れてしまうのだ。車掌のアナウンスを聞き逃した乗客は、「どの駅に停車しているのか分からない」といったことになるので、苦肉の策としてホームドアの裏側に駅名表示が貼られていた。

 二子玉川駅からは下車区間に入る。ここでも係員を置いている。乗車を防ぐためにだ。田園都市線に入り多摩川を渡り、溝の口駅で下車が目立った。鷺沼駅の手前で先行列車との間隔が狭まり、徐行運転に。鷺沼駅までは下車しかできない。

 しかしここまできても、多くの人が降りるという状況にはならない。次のたまプラーザ駅からは、「Q SEAT」の車両でも自由に乗降できる区間である。立ち客もちらほらと。しかし大井町駅から座り続ける人も多い。

「Q SEAT」はチケットレスサービスが便利

 20時15分、長津田駅に着く。ここまで乗り通した人が多かった。ここで降りる人もいれば、さらに先の中央林間方面へ向かう人も多い。しばらく経って、急行と各駅停車が相次いで接続。筆者も中央林間へと向かった。

 「Q SEAT」にかける東急の並々ならぬ意欲はスゴい。それなりの人員を配置した上で、座席指定車両を連結させた列車を運行している。現在、「Q SEAT」は様子を見ている段階であり、人員配置にかかるコストなどを考えると、6020系の増備に合わせて、運行本数を増やしていくことが考えられるだろう。

 ただし、さすがに半蔵門線から直通の田園都市線の列車を着席列車にすることは困難だ。混雑率も高い路線であり、それゆえに着席サービスは大井町線からの乗り入れ列車になったのだ。

大井町線の有料座席指定サービス「Q SEAT」(出典:東急電鉄)

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