サービス事業者が店舗を閉鎖したり、店舗の位置付けを変えたりしているのは、言うまでもなくネットの影響である。ネットが登場した初期段階では、ネットかリアルかという単純な対立図式となっており、一定の住み分けができると考えられていた。
実際、ネット販売とリアル店舗は別のビジネス領域としてそれなりに共存してきたが、スマートフォンの普及によって消費者が四六時中ネットに接続している状況となり、この図式が崩れている。
銀行の場合、振り込みなど日常的に必要な取引の多くはネットで完結してしまうので、支店に出向く理由といえば、ATMで現金を下ろすことくらいである。いまだに月末になると振り込みを行うために企業の経理担当者がATMの前に並ぶ光景が見られるが、法人の振り込みも着実にネットへのシフトが進んでおり、いずれこうした慣習も姿を消す可能性が高い。
政府がキャッシュレス化を強く推進していることもあり、近い将来、国内の現金流通は大幅に減少すると考えられている。ATM網の維持には年間2兆円の費用がかかっており、銀行にとっては既にお荷物な存在である。リアルな店舗は顧客との最小限の関係をキープするための場所に変わっていくだろう。
では、実際に現地に行かなければサービスを受けられない飲食店はどうだろうか。
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