クルマはどう進化する? 新車から読み解く業界動向

「テスラModel 3」日本上陸 スマホ的自動車は何をもたらすか?普及価格帯の勝算(1/7 ページ)

» 2019年05月10日 11時45分 公開
[斎藤健二ITmedia]

 電気自動車の雄であるとともに、自動運転でも注目を浴びるテスラ。その普及価格帯となる新型車「Model 3」が日本でも納車間近だ。5月10日に、国内で4カ所目となるサービス拠点を東京東雲に開設した。

 「24時間ネットにつながっている。故障があればネット経由で診断し、サービスカーが向かうが、それで修理完了しない場合はこのサービス拠点を使う」(テスラジャパンの前田謙一郎シニアマーケティングマネージャー)

国内初のModel 3試乗車。AWDのロングレンジモデルが用意された

 このサービス拠点「テスラサービスセンター 東京ベイ」には、同社の急速充電設備「テスラスーパーチャージャー」も併設する予定だ。同地区は高速道路からのアクセスもよく、テスラユーザーの多い港区からのアクセスも良いため、優れた立地となる。

 現在のテスラ車は、大型セダンタイプのModel S(933万円〜)とSUVタイプのModel X(995万円〜)。そのため港区や世田谷区の富裕層が多い。年齢は35〜60歳くらいで「若くてお金がある人は、テスラに目を向けてくれる人が多い」(前田氏)という。

サービス拠点「テスラサービスセンター 東京ベイ」。首都圏では横浜の戸塚に続く2カ所目
2機のリフトや充電設備も備える。停まっているのはModel S
Model Sを改造したサービスカー。エンジンのない電気自動車のため整備道具もオイル感がなくドライな雰囲気

小型セダン Model 3は夏から秋に納車見込み

 テスラといえば「高級車ブランド」想像するかもしれないが、電気自動車メーカーとしての成否を握るのが、価格を抑えた小型セダンのModel 3だ。ラインアップの中で最も安価なモデルは3万9500ドル(約438万円)で、普及価格帯として拡販を目指す。

 2016年3月の発表当初から、15万円のデポジット付きで予約を受け付けてきた。すでに3年以上が経過しているが、生産は徐々に軌道に乗りつつあり、国内でも右ハンドルモデルが間もなく納車となる見込みだ。タイミングは夏から秋。予約順に注文が可能になり、スペックやオプションなどをWebサイトで入力すると製造、輸送に入る。

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