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キングコング西野が「ディズニーを超える」と公言する3つの理由キンコン西野の仕事術【後編】(4/5 ページ)

» 2019年05月25日 05時00分 公開
[森永康平ITmedia]
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2つ目の理由は?

――なるほど……(笑)。2つ目の理由は何ですか?

 2つ目の理由は、オンラインサロンをやっているとよく見えてくるんですけど、仕事がうまくいっているときは、あまり入会者数が増えないんですよ。うまくいこうが失敗しようが、挑戦しているときに、一番入会者数が伸びていくんですよね。結局、挑戦しなきゃいけない。人生が上がり下がりしているときが一番、入会者が増えるんですよ。ずーっと高い位置で飛んでいるときは入会者が増えないんです。

 「来週どうなる!?」をずっと見せていた方がいいですね。連載漫画とかと全く一緒です。やっぱり失敗も絶対必要なんですね。だけれど、目標を掲げていないと失敗って可視化されないじゃないですか。

 つまり、テレビのレギュラーを今4本持っているタレントが成功していのるか失敗しているのかは、テレビのレギュラーの目標本数を公言していないと分からない。目標を掲げていないと失敗が可視化されないんですよね。

 『ONE PIECE』のルフィーも「海賊王に俺はなる」とか言って、たまに負けるんですよ。負けて逃げるときとかあるんですけど、じゃあ逃げたときにお客さんが減ったかというと多分減っていなくて。「ここからルフィーは海賊王になるとか言っているけど、どうやって巻き返すの?」というところに一番視聴率が発生するので。すると「海賊王になる」というのは言う意味があるんですよね。失敗が可視化されるので。それが2つ目の理由ですね。

phot 挑戦しているときに、オンラインサロンの入会者数が伸びていくという(オンラインサロンのメンバーと)

――失敗を可視化するために目標を宣言するというのは面白いですね。

 3つ目の理由は、もうシンプルに「イケる」気がするっていう(笑)。

 難しいは難しいんですけど、イケる気がするんですよね。ディズニーができたときは、インターネットがなかったので。インターネットがない時代に生まれたエンタメの設計になっているんですよね。

 例えば著作権がまさにそれなんですけど、いまは多分、著作権ガチガチでいくよりも、お客さんに作らせた方がいいですね。つまり70億人に届けるよりは70億人で作ってしまったら、作った人はみんな絶対に買うので。制作者とお客さんを完全に分けちゃっているんですけど、今はお客さんも発信力があるし、作る能力もあるから、分けない方がいいだろうなと思います。

 僕がよく言うのは、ディズニーがやっているのは「レストラン型」で、自分たちがやっているのは「バーベキュー型」だということです。自分たちが食べたいものを自分たちで焼くという。「味だけでいうとおいしいのはレストランだけど、楽しいのはどっちだ?」っていう勝負ですね。

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