50歳になった「ブルーレット」は、なぜ姿を変えても売れているのか水曜インタビュー劇場(五十路公演)(1/5 ページ)

» 2019年06月19日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]

 「クン、クン、クン。トイレがちょっと臭うなあ」と感じて、芳香剤を購入したことがある人も多いのでは。スーパーやドラッグストアなどの日用品コーナーに足を運ぶと、トイレ用の芳香剤がズラリと並んでいるが、その中に長ーく愛されている商品がある。小林製薬の「ブルーレット」だ。

 ブルーレットの誕生日は、1969年6月10日。50年の歴史を振り返ると、売り上げはほぼ右肩上がりで伸びていて、シェアも高い。直近の数字を見ると、同商品の売り上げは170億円ほどで、トイレタンク用洗浄剤の市場でのシェアは70%を超えているのだ。

50年前に発売された「ブルーレット」は、どうやって開発したのか

 ロングセラーの秘密が気になるところだが、もうひとつ気になることがある。開発の舞台裏である。ブルーレットが誕生した50年前、世間でどんなことがあったのか。アニメ『サザエさん』の放送が始まったり、人類が初めて月面に着陸したり、日本銀行が500円札を発行したり。教科書の歴史に出てきそうな出来事があった年に、どうやって産声を上げたのか。

 なぜ売れ続けているのか、どうやって開発したのか――。この2つの謎を解くために、小林製薬の広報を担当している鄭利花さんに話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。

時代の変化に、ブルーレットはどのように対応したのか
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