日本の卓球は強くなった――。
直近の世界ランキング(7月度)を見ると、トップ20の中に男子は3人、女子は5人がランクインしている。卓球のことに詳しくない人でも「張本智和」「水谷隼」「石川佳純」「伊藤美誠」「平野美宇」という名前を挙げると、「テレビでプレーしているのを見たことがあるよ」といった人も多いのでは。
このような話をすると、「そーいえば、オレも学生のころには卓球部に入っていたなあ。でも社会人になって、全くしなくなったよ」と思われたかもしれない。どこかでプレーしたいなあと思っても、家の近所では公共の体育館でしかできない。しかも利用者が多くて、キャンセル待ちの状態が続いているのだ。
ある調査によると、卓球の競技人口は約900万人と言われている。ちなみに、サッカー(約750万人)や野球(約730万人)よりも多いので、全国に“卓球難民”があふれているのではないか。そんな人たちの受け皿になるようなスクールを運営すれば、利用してくれるのではないか。そんな仮説をきっかけに店舗を構えたところ、生徒がじわじわ増えているのだ。その名は「TACTIVE(タクティブ)」である。
2014年、東京の自由が丘で産声をあげたところ、あれよあれよという間に生徒が集まり、9カ月目には損益分岐点を超えることに。その後も、都市部を中心にスクールを増やしていき、現在は10店舗を構える。年商は約3億円。
草卓球プレイヤーがたくさん集まるスクールは、なぜ店舗を増やすことができたのか。また、スクールを運営するうえで、どんな課題が見えてきたのか。タクティブの佐藤司社長に話を聞いた。聞き手は、ITmedia ビジネスオンラインの土肥義則。
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