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中小企業が「優秀なスタッフを採用する秘訣」とは 「管理ゼロ経営」で注目の社長に聞いてみた長谷川秀樹の「IT酒場放浪記」(3/5 ページ)

» 2019年08月20日 08時00分 公開
[やつづかえりITmedia]

「性悪説」はコスパが悪い

長谷川: 有給休暇という概念もあるんですか?

倉貫: ありますけど、申請とか承認は不要です。

長谷川: カレンダーに入れておくだけ、みたいな?

倉貫: 「チームのみんなに迷惑を掛けない」という大前提はあります。大人の良識で動いている会社なので、「来週の水曜日に休もうと思ったら事前にみんなに言っておくよね」、というくらい。ルールはないけれど、「誰かが急に行方不明になって困った」、みたいなことは起きたことがないです。

長谷川: そこは性善説で、「みんなを信頼してルールはあまり作らない」、ということですか。

倉貫: そうですね。うちは基本的にルールがないんです。法律で必要な就業規則なんかは一応、作るんですけど、最低限のものしかありません。

 性悪説って、コストパフォーマンスが良くないんですよ。一部の悪いやつが悪さをしないようにルールを作ると、何かをするのにいちいち承認が必要になったりして、善良な人たちに負担を強いることになるから。

 仮に、連絡せずに休んで迷惑を掛けた人がいたら、そいつのところに行って「どうした? なにかつらいことがあったの?」と話をすればいいんです。そういうときのために全部ルールを作って、事前にリスクをふさぐようなことをするのは無駄だな、と思っています。

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