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ホリエモンが斬る! “予防”というインセンティブなき「国民皆保険の欠陥」堀江貴文が語る「予防医療」(3/7 ページ)

» 2019年10月12日 05時00分 公開
[田中圭太郎ITmedia]
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「健康経営は儲(もう)かる」とアピールするべき

金子: インセンティブという面では、企業にもアプローチできるのではないでしょうか。最近、健康経営というのを経済産業省が旗を振って進めています。企業が従業員の健康をもっとよくすると、健康経営銘柄になるインセンティブがつきます。

堀江: 健康経営はアクサ生命が営業ツールに使っていますね。健康経営企業かどうかの認定を無料でやってくれるんですよ。

金子: コンサルティングみたいなことですか。

堀江: 認定コンサルを無料でやっています。おそらく、健康経営をすると、その会社の利益率は上がります。無料でコンサルをするかわりに、上がった利益分の一部で保険に入ってくださいという営業ですね。

 ただ、パンフレットとかを見ると、CSRとかSDGsみたいな綺麗(きれい)事しか書いていないんですよ。これでは経営者に刺さりません。格好をつけるのが好きな経営者にはそれで響くけれども、ほとんどの経営者はそうではなくて、会社が儲(もう)けたいと思っています。だから、会社は健康経営にしたら儲かりますということをもっと前面にアピールすべきです。

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金子: そうですよね。結局、経営者というのは経営を考えているわけですから。

堀江: 会社がメンタルケアをきちんとすれば、うつ病にはなりにくくなります。社員が夜に深酒するのをやめて早起きするようになれば、朝から全快で仕事ができる、昼間の作業効率があがる、定時で帰れるなど、いろいろなプラスの面があります。

 実際に健康経営をしているほとんどの会社は、経営成績があがっています。でもそれを全然アピールしていません。おそらく儲けすぎだとか、お金に汚いとか言われたくないからでしょう。でもみんな儲けたいと思っているので、綺麗事じゃなくて、儲けたいと思っていることと結び付かないと。実際に健康経営は儲かるんですから。

金子: 生産性は上がりますよね。おそらくその取り組みで、健康保険組合に払っているコストも結構減っているはずです。その意味で経営をよくする効果もあるとは思います。

堀江: たぶん定量的なデータも出せると思いますよ。でも出していない。出しているものがあるのかもしれないけど、アピールしていないですね。

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