ただこれを徹底するには、Aピラーの付け根をサイドウインドー下端と本当は揃えたかったのだが、そこの高さを揃えるとノーズ部分の力感が不足して弱くなりすぎる。SUVにとってフロントのたくましさは重要な要素なので、そこはボンネットラインをAピラー部分でZ字状に折り返して幅木の役割を持たせることにした。
それを受けてCピラーにはメッキのガーニッシュが入る。リヤサイドウインドーの後端の形を見れば明らかなように、ここはあとから思いつきでガーニッシュを入れたのではなく、デザインのかなり根幹の部分で、上下を繋ぐ糊代としての機能が与えられているのだ。
ガーニッシュが入ったCピラー
ノーズ部も、CX-30に比べて穏やかに仕立てられている。例えばヘッドランプはCX-30ではキリッとした切れ長のつり目だが、MX-30ではもっと穏やかでつぶらな印象。メッキのガーニッシュも廃止して、塗色部分を推し出し、薄い縁取りが作り出す緊張感を排除した。
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マツダが打ち出したEVの考え方は、コンポーネンツを組み替えることによって、ひとつのシステムから、EV、PHV(プラグインハイブリッド)、レンジエクステンダーEV、シリーズ型ハイブリッドなどに発展できるものだ。そして試乗したプロトタイプは、「EVである」ことを特徴とするのではなく、マツダらしさを盛ったスーパーハンドリングEVだった。
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ここ数年マツダは内燃機関の重要性を訴えており、SKYACTIV-Xを筆頭とする技術革新を進めてきた。中にはそれをして「マツダはEVに否定的」と捉える層もあるが、実はそうではない。EVの必要性や、今後EVが増えていくということを、マツダは一切否定をしていないのだ。
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Mazda3をベースにしたSUV、CX-30。CX-3はクーペ型SUVでパーソナルユース、CX-30はファミリー層に向けた商品だ。大人4人をしっかり乗せ、ある程度のラゲッジ積載量を備えつつ、タワーパーキングに入れられるコンパクトSUVという、ラインアップ上の隙間を埋めた。
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