マツダのEVは何が新しいのか?(後編)池田直渡「週刊モータージャーナル」(3/4 ページ)

» 2019年10月29日 07時00分 公開
[池田直渡ITmedia]

 ただこれを徹底するには、Aピラーの付け根をサイドウインドー下端と本当は揃えたかったのだが、そこの高さを揃えるとノーズ部分の力感が不足して弱くなりすぎる。SUVにとってフロントのたくましさは重要な要素なので、そこはボンネットラインをAピラー部分でZ字状に折り返して幅木の役割を持たせることにした。

 それを受けてCピラーにはメッキのガーニッシュが入る。リヤサイドウインドーの後端の形を見れば明らかなように、ここはあとから思いつきでガーニッシュを入れたのではなく、デザインのかなり根幹の部分で、上下を繋ぐ糊代としての機能が与えられているのだ。

ガーニッシュが入ったCピラー

 ノーズ部も、CX-30に比べて穏やかに仕立てられている。例えばヘッドランプはCX-30ではキリッとした切れ長のつり目だが、MX-30ではもっと穏やかでつぶらな印象。メッキのガーニッシュも廃止して、塗色部分を推し出し、薄い縁取りが作り出す緊張感を排除した。

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