2万台以上売れた「焼きペヤングメーカー」が、できるまでのこと:あの会社のこの商品(4/5 ページ)
課題はまだあった。焦げ付きやこびり付きでプレートが洗いにくくなることである。プレートに何らかのコーティングが必要になったが、試しにフライパンで一般的なフッ素コーティングを通常の倍の厚さにしてみたところ、焦げ付きやこびり付きが起こらなかった。
プレートに通常の倍の厚さのフッ素コーティングを施してみたところ、焦げ付きやこびり付きが起きることなくペヤングを焼くことができた
「焼きペヤングメーカー」について山氏は、「もうけようと思っていない商品」と言い切る。開発・発売の意義は、「お客さまに喜んでもらえるものを世に送り出すことに全員でチャレンジすること」にあり、「ああでもない、こうでもないと言いながら商品をつくることができたのは面白い経験。たまには、こういう商品があってもいいと思っています」と話す。
そうは言っても、ニッチすぎるゆえに市場でどう評価されるのか、ペヤングファンは受け入れてくれるのかどうかは気になるところ。そこで、同社は18年11月、クラウドファンディングにチャレンジすることにした。
クラウドファンディングの目標金額は50万円。開始から約5時間で目標を達成し、最終的には517万円を超える支援が集まった。予想以上の反応が集まったことに、社内は沸き立ち、市販への手応えを得た。
「焼きペヤングメーカー」の開発に携わったライソンの山俊介社長
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