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» 2019年12月03日 09時40分 公開

専門家のイロメガネ:東京大学は「中国人は採用しない」とツイートした特任准教授の懲戒解雇は可能か? (1/5)

AI開発などを行う「Daisy」代表の大澤昇平氏のツイッター上での発言が話題となっています。「中国人は採用しません」と不適切発言したことを受け、ネット上で「人種差別」といった批判が集まりました。東京大学は今後、使用者の立場から教職員である大澤氏に対して何らかの処分を行う可能性があります。ただし労働者に対して最も重い処分とされる懲戒解雇が可能かどうか、分析してみたいと思います。

[榊裕葵,ITmedia]

 AI開発などを行う「Daisy」代表の大澤昇平氏のツイッター上での発言が話題となっています。自分の会社では「中国人は採用しません」と不適切発言したことを受け、ネット上で「人種差別」といった批判が集まりました。

(※編集部注 12月1日にツイッター上で謝罪)

問題のツイートは現在削除されている

 本件に対する責任の取り方について、自社との関係においては本人が代表であるため、自身で進退を決めるか、株主の意向によっては代表を解任される可能性があります。

 一方で同氏は、東京大学大学院情報学環・学際情報学府の特任准教授という立場も有しています。東京大学との関係においては、雇用契約を結んでいるものと考えられます(「東京大学特定有期雇用教職員の就業に関する規程」において、特任准教授は雇用契約に基づき就業するものとされていることより推定)。

 東京大学は11月24日、Webサイト上にて越塚登・情報学環長・学際情報学府長名で、大澤氏のツイッター上での発言に対し、大学として公式に遺憾の意を表明し、謝罪をしました。

東京大学は大学として公式に遺憾の意を表明し、謝罪した

 筆者個人の価値観に照らし合わせても、「中国人は採用しません」といった発言がヘイトスピーチに該当することは明白であり、大澤氏の発言には強い違和感を持ちます。

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